彼が自己免疫性肝炎との診断をうけ、

漠然と、ああ、長生きはできないんだな?と思っていたころ、

ちょうどその頃、今は亡き私の両親が金婚式を迎えて、

役場からお祝いを頂いたと言っていました。

 

本当は、娘としてお祝いしたり、感謝したりすべきだったのですが、

なぜか、妬ましく思ったものです。

 

タイトルの「人は病で死ぬのではない云々」は、

当時通勤途中にあったお寺の前に張ってあって、目にしたものです。

たぶん、ご住職が書いたものでしょう。

 

普段は気にも留めない掲示板だったのですが、

一瞬立ち止まって、通勤のたびに読み返す日々が少し続きました。

 

その後、何回も救急車のお世話になるなど、いろいろな事がありました。

5年たって、自己免疫性肝炎が原発性胆汁性肝硬変と、病名が変わり、

10年たって、原因は何であれ、肝硬変は肝硬変に変わりなく、

今は、慢性肝不全末期なのだと思います。

 

この言葉が、今、また心に響きます。