
栗原はるみのわたしのキッチン
1997年10月10日初版第一刷発行
発行:フジテレビ出版
発売:扶桑社
定価:本体1,238円+税

◉岩崎宏美さん
「おなかペコペコの子供たちにパパッと作れるものを」
岩崎─子どもって、焼きそば好きですよね。
栗原─うちもそう。でも普通のソース焼きそばや炒めただけの麺ばかりじゃ、つまらないでしょ。蒸し麺の両面をカリッと焼くと、中はやわらかくて、かた焼きそばと柔らか麺の両方をいっぺんに味わえておいしいの。

岩崎─へえ、どっちの麺も好きだからうれしい。上にかけるあんは、野菜たっぷりですね。
栗原─今日は小松菜をメインにしましたけど、あり合わせでいいんです。
岩崎─野菜も肉も入って、栄養のバランスもよさそう。

栗原─まず、えびと豚ロース肉に下味をつけます。いくら簡単に、といっても下味はちゃんとつけます。豚じゃなくても、牛肉でも鶏肉でも余っているものがあればそれでいいの。
杉浦─岩崎さんには野菜を炒めていただきましょう。小松菜、ゆでたけのこ、干ししいたけ…。
栗原─チンゲン菜なんかでも。しょうがは、つぶして炒めたほうが香りが出ます。
杉浦─じゃ、私は麺のほうを…。

栗原─麺は生じゃなくて蒸し麺だから、扱いが楽でしょ。フライパンに油を入れて熱くなったら麺をほぐして広げ入れます。いじらないでじーっとしておくのがポイント。強火だと焦げちゃうので、火加減には注意して、とにかく動かさない。
岩崎─野菜の炒め方はこんなもので、どうでしょうか。
栗原─炒まったら、あんの材料を加えます。炒め物のときには、あんの材料をあらかじめ合わせ調味料にしておくと、手際よくできるわよ。これを野菜の中に入れてひと煮立ちさせて、それから水溶き片栗粉を入れるのがコツです。

岩崎─そうすればだまにならず、ほどよくとろみかをつけられるんですね。
杉浦─麺が焦げないかしら、心配…。
栗原─大丈夫。油が足りなくて焦げつきそうなら周りから少し足してください。両面カリカリになったら、熱いうちに粗くほぐします。手早くね。野菜のあんを上にかけて、はい、でき上がり。

これは簡単。
デザートはさっぱり味でいちごのフローズンヨーグルトはいかがでしょう