週刊女性 1991年4月30日発行

🌸サクラ満開幸せポーズ 🌸

☀️晴れの日の笑顔 桜    三浦百恵
4月10日、オフホワイトのスーツ姿で祐太郎くんの入学式に──

4月10日、あいにくの花曇りだったけれど桜は満開。東京・国立市のK学園小学校の入学の日だった。午前9時13分、学校の正門に、百恵さんがひとりで車でやってきた。
長男の祐太郎くんは、幼稚園の卒園式のときと同様〝母ちゃん〟(祐太郎くんは、百恵さんのことをそう呼んでいる)よりひと足先に、友達のママと一緒に登校。取材陣とのトラブルを避けるためだ。
オフホワイトのシックなツーピース、いつもの縁なしメガネに紺のヘアバンド。すっきりとフォーマルにまとめた百恵さんは、相変わらずひときわ目をひく美しさだ。

午前10時から、体育館で入学式が始まった。上級生のブラスバンドによる、ベートーベンの交響曲第9番『歓喜のうた』の演奏で、新入生120人が入場。男の子89人と女の子31人。
全員で『君が代』を斉唱した後、新入生ひとりひとりが担任の先生から名前を呼ばれた。
1年生は梅、松、桜の3クラスあり、祐太郎くんは桜組。
「三浦祐太郎くん」「ハーイ❗️」ものおじしない祐太郎くんは、大きな声で返事を。桜組の39人のうち、同じ幼稚園からの友達が8人もいるので、祐太郎くんは心強いのだろう。
クラスでは、新しい教科書が配られ、先生からのお話。

文房具など、そろえなければならないものや、通学にあたっての注意事項などもあり、百恵さんも真剣な表情でメモをとっていたという。
その後、クラス別に校庭で記念撮影。
子供たちが前で、父母は後ろ。並んでいる間も、百恵さんは顔見知りのお母さんたちとおじゃベリ。
「これからもよろしく❗️」
「6年間、お弁当作りが大変よねえ」と、話が弾んでいた。

私立K学園小学校では、母子の愛情は手作り弁当からと給食なし。幼稚園のときと同様、百恵さんはこれからも毎日、朝6時に起きて弁当作りに励まなければならない。
ハンバーグにソーセージ、そしてデザートにイチゴ……。
毎日の弁当を考えるのはたいへんだけど、百恵さんにとっては、それが幸せを実感させてくれるひと時でもある。
父親に見捨てられ、母親が女手ひとつで必死にはたらきながら百恵さんたち姉妹を育ててきた。そんな幼い日から、温かい家庭に夢を抱き続けてきた百恵さん。
百恵さんにとっては、母としての家庭の苦労は、むしろ喜びでもあるのだ。
記念撮影が終わって、段の上からピョンと飛び降りた百恵さん。喜びに弾む心が表れていているようだった。

父親の三浦友和は、映画『仔鹿物語』の大阪キャンペーンのため、入学式には出席できなかったけれど、家ではきっとみんなそろって心づくしの入学祝いをしたことだろう。
「初めて実物の百恵さんを見ましたが、相変わらずお美しくて感激しました」
と話していた同級生の母親は、ホームビデオでしっかりと百恵さんを撮ったとか。


「芸能界のスターだったという感じは全くなくて、ほかのお母さんたちと同じように、控えめにしてらして、とてもいい感じでした」
と別の母親は話していた。

幸せいっぱいの入学式だった──。