Can Can 1990年2月
田中美奈子 たなかみなこ
1967年9月12日、千葉県生まれ。1億円の保険をかけた瞳と、スラリとした脚線美が魅力の美奈子さん。『雨よりも優しく』(TBS 系)、『ゴリラ』(テレビ朝日系)など、女優としての活躍もさることながら、『涙の太陽』『Be  my  baby』とたて続けにヒットを飛ばし、歌手としても見逃せない存在です。ほかに、『歌謡びんびんハウス』(テレビ朝日系)での司会、FM横浜とTBS ラジオでのDJと、八面六臂(はちめんろっぴ)の働きです。

ヒミツ●サッカー
「脚線美アイドルなんていわれたりしますが、自分としてはそれはちょっと違うんじゃないって感じ。だって私の脚って、いわゆる脚タレ(脚専門のモデル)のように一直線ってわけじゃないんですもの」とご謙遜の美奈子さん。
「私、生まれてからつい最近まで、ずっと船橋に住んでいたんですね。ほら、船橋ってサッカーが盛んでしょ?そのせいかどうか、子供のこらからサッカー三昧。小学生のころは少女サッカーチームに所属していたし、その腕を買われて、中学・高校のときは、サッカーの試合があると駆り出されて、男のコに混じってボールをけっていたり。そんなハードなことやっていたからかな、脚に筋肉がモリッとついちゃって…。自分ではそれほど魅力的な脚だとは思わないんです。」──いやいやどうして、つくべきところにはついていて、つかないほうがいいところにはついてない、まさに若さあふれる!といった印象の脚です。

ヒミツ●牛乳
「ほかに脚にいいこと、なにかやっています?」「えー、とりたてて何もやっていませんよ」と答える美奈子さんですが、本誌記者は重要なことに気がつきました。それは彼女が牛乳好きだってこと!……

美奈子さんを取材してみての第一印象は「体育会系の女のコ」だということ。とにかく性格が竹を割ったようにサッパリしているんです。
実は彼女、少女サッカーチームを卒業してからも、中学・高校とテニス部で活躍。「わりと強いチームで、強いだけに練習も厳しくて…。とにかくしごかれました」一時はキャプテンを努めたこともあるそうで、そこでつちかわれたものが、彼女の性格に影響を与えているのかもしれません。そんな気性だからでしょうか、「ファッションもダボダボしているものは嫌い!」なのだそう。「今ロングフレアがはやりだっていうでしょ?私もいっときはいてみたんだけど、すそが足にからみついて、すごくうざったかったの」


それ以来、ロングフレアとはさよなら。機能性を考えた結果、ボトムはジーンズとタイトミニのみになりました。「体の線が出るくらいスリムなもののほうが、動きやすくていいですよね」と、とても明快です。ところでミニとひとことでいってもいろいろな着こなし方があります。美奈子さんの場合は、「ナヨッとした格好は好きじゃない」ので、色気よりも元気といったイメージの着こなしを心がけているのだそう。「セクシーといわれるのは、まだ先でいいと思うんです…」

動きやすいものが好き、という美奈子さん。
「私、ハイヒールってほとんど持っていないんですよ。ほんと、よほどのことがないかぎりハイヒールって履きませんね。だって歩きにくくてしょうがないんですもの」と、靴に関しても明快です。

ところでわカジュアルなときはもちろんのこと、エレガンスな格好のときもローヒール靴を合わせる…そんな彼女のスタイルが、ミニの着こなしに新風を吹き込んでいるとはいえないでしょう?
以前、ボディーコンシャスの服が一世を風靡したところ(1986年~1987年)、ミニ+ピンヒールのハイヒールという着こなしが街にあふれました。その結果、ミニは〝水っぽい〟ことの代名詞に成り下がってしまったのです。

時代は移って現在。美奈子さんが、たとえばテレビで『Be my baby 』 を歌うときの衣装は、エレガンススタイルのミニがほとんど。でも足元はローヒールの靴を合わせていることに、みなさんお気づきでしょうか?
決して水っぽくはなく、若々しくて軽快なミニの着こなしは、さすが体育会系の女のコならでは、といえそう。「パワーのある女性になりたいから、ことさらに女おんな格好はしたくないんです」

妙に大人ぶるはイヤ。若いからできる着こなしがいいな
見られることで引き締まる…これは真実だと思う