続き 平凡1976年1月号
[岩崎宏美ロマンチックコンサート]より
デビューして6カ月余りで、早くも初コンサートを開いた岩崎宏美ちゃん
『希望』で幕があがり、カーペンターズやサイモンとガーファンクルの外国曲から日本のフォークなどを歌って一部の幕がおりた。
二部は落合恵子が読み上げるサトウハチローの詩集『ぼくのおかあさん』をもとに、かすりの着物を着て童謡を歌いまくり、場内の観客のムードは最高潮‼️
「17才よナイショ話」
桜田淳子∕岩崎宏美   希望対談
淳子「ネべネべ、ヒビロボミビゲベンキビソボウブネベ!(と、ペラペラ)
宏美(にっこり笑って)ウブン。アバナバタバババ?
淳子「スゴコボシビカバゼベギビミビダバケベドボ、ゲベンキビ!ゲベンキビ!」
宏美「ワバカバイビモボンネベ、ワバタバシビタバチビ!」といって、ふたりはにぎやかに大笑い。いきなりこんな火星人みたいなセリフがポンポン飛び出して、記者はビックリ!「コトバのあいだのバビブベボをぬくと意味がわかるワ」と、淳子ちゃん。エート、そうすると……
ああ、ナルホド!「私たち、秘密の話をするとき、いつもコレでやるの」と、宏美ちゃんもイタズラっぽく、ニヤリ。でも、こんな調子でやられたのではたまらない。お願いして、ふつうの会話に戻してもらったのでありマス。
淳子「私たちの初対面って、いつだっけ、覚えてる?」
宏美「ウン。ホラ、去年の8月、『スター誕生!』の決戦大会のとき。」
淳子「ア、そう、そう。」
宏美「私たち出場者はその日で歌手になれるかどうか決まる日でしょ。もう、コチコチ。しかも、わたし、出場順がトップなの。その前に、ジュンペーがゲストとして歌ったのよネ。『花占い』だったかナ。わたし、ステージの裏で聞いてたんだけど、〝淳ちゃーん!〟なんてすごい声援のなかでおちついて歌ったってるでしょ。ワアー、やっぱり歌手のヒトってスゴいなあ…って。
淳子「それで、宏美が11代目のグランド・チャンピオンに決まって、わたしがトロフィー渡したのよネ。」
宏美「ウン。」
淳子「そのときネ、宏美の顔をチラッとみたら、一生懸命に涙こらえてるのよネ。」
宏美「もう感激しちゃって…。」
淳子「ワアー、しっかりしてるコだナア、って
ビックリしちゃった。」
宏美「その次がことしの4月、『スタ誕』でハワイにいったときネ。ビクターの大橋サンに紹介されたのよネ。『先輩よ桜田淳子サンだよ』っていわれたら、『ヤダア!そんないいかた」っていってたでしょ。
淳子「だって、デビューに3年の違いがあるだけでサ、年も同じだし、先輩扱いなんて、イヤだもん。」
宏美「そのとき、スターなのに気さくでいいヒトだって思った。」
淳子「わたしもネ、宏美ってスゴく勝ち気なトコがあって、わたしに似てると思ったワ。このコだったら、話をしたらいろいろわかってくれそうな気がした、インスピレーションで。」
宏美「それで、この7月頃からホントにスゴク仲よくなっちゃったのネ。」
淳子「宏美と話してると、スゴク落ち着くの。」
宏美「ジュンペーって、頭がいいナって思う。それが、ひとつの魅力。」
淳子(テレて)悪いわヨ!
宏美「それに、ジュンペーって、お姉さんぶるでしょ。」(笑)
淳子「そうかナァー。」
宏美「ソコがまたいいのよネ。ネ、お姉さん!」
淳子「イヤダアー、モー‼️」(笑)