地方公務員給与、国を逆転 自治体の8割超 政府が減額補正検討(産経新聞) - goo ニュース
2012年11月1日(木)08:02

 東日本大震災の復興財源に充てるため、平成24年度から国家公務員の給与を引き下げた結果、8割超の地方自治体で職員給与が国家公務員給与を上回っていることが31日、分かった。政府は、国家公務員の水準と合わせるため、自治体の給与財源でもある地方交付税の削減を、24年度予算の減額補正に盛り込むことを検討している。

 財務省は国家公務員の給与が今年4月から2年間、平均7・8%減額されているのを受け、国家公務員給与を100としたときの地方公務員の給与水準(ラスパイレス指数)を試算。その結果、23年度は全国平均で98・9だった指数(一般行政職)が、24年度は一気に106・9程度まで上昇し、平成に入ってから最高水準となる見通しだ。

 都道府県で指数が最高の秋田県は111・9で、これに次ぐ愛知県が111・8。市町村を含めた全国1784の自治体の約85%に当たる1511の自治体で100を超えた。試算は1日の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の財政制度分科会で報告される。

 地方交付税の減額について政府は、野田佳彦首相が今年1月の施政方針演説で公務員制度改革を「身を切る改革」の一つに掲げたのを受け、国家公務員の給与削減に併せて実施する方針を固めていた。

 その一方で現在、今年度予算の裏付けとなる赤字国債発行に必要な特例公債法案の成立にめどが立たず、地方交付税の支払いの一部が滞っている。

 自民党は特例公債法案への協力条件として、公務員人件費の削減や民主党の目玉政策である高校授業料無償化の見直しを念頭に24年度予算の減額補正を要求している。

 このため政府は、ラスパイレス指数で地方公務員の「厚遇」が明らかになったのを機に、減額補正で地方交付税削減の具体化を進める必要があると判断した。

 ただし、公務員人件費削減の「地方への波及」には、民主党最大の支持団体である連合が強く反発している。自治労や日教組の抵抗も必至で、首相が実際に減額補正を決断できるかは不透明だ。                   

【用語解説】地方公務員の給与

 自治体の条例で水準が定められているが、地方税や地方債だけでは賄えないため国からの地方交付税も財源としている。平成23年度地方財政計画では地方全体の歳出82・5兆円のうち21・3兆円が人件費で、国は17・4兆円の交付税を配分。24年度は17・5兆円を計上している。