富山地方鉄道本線栃屋駅近くにある栃屋公園(黒部市宇奈月町栃屋)に、国鉄有蓋緩急車ワフ29081が置かれている。


ワフ29000形貨車の概要と略歴

1954年(昭和29年)に日本車両製造本店で100両(ワフ29000 - 29099)が製造された、7トン積二軸有蓋緩急車である。

1966年(昭和41年)から近代化改造が行われ、出入り台付きの車体となった。

1985年(昭和60年)のダイヤ改正時に、貨物列車の車掌室連結が廃止され、翌1986年(昭和61年)には全車廃車となった。



鈍行列車の旅-ワフ29081-1

車掌室には清掃用具などが置かれていて、栃屋公園の資材倉庫として使用されているようである。


鈍行列車の旅-ワフ29081-3

標記 ワフ29081


鈍行列車の旅-ワフ29081-4

標記 仙コタ 荷重5t 自重10.7t 

1966年(昭和41年)から、車掌の執務環境改善のため、車掌室の拡大や出入り台の取り付けなど近代化改造が行われ荷重が標記の5トンとなった。


鈍行列車の旅-ワフ29081-5

車籍と改造銘板


改造銘板からワフ29081は近代化改造が昭和42年に国鉄郡山工場で実施されていることがわかる。


鈍行列車の旅-ワフ29081-6
公園内から撮影


鈍行列車の旅-ワフ29081-2
県道側から撮影


状態はかなり悪いが、車輪や台枠が取り払われていない状態の貨車は貴重な存在なので、いつまでも大切に使用(保存)していただきたいと切に思う。