どれくらい抱きしめて泣いてただろう・・・
だけど・・・時間だけは無情にも過ぎて行く・・・このまま朝が来たら・・・俺は仕事に行かなきゃならないんだ・・・
今のお前を置いて行く事なんて出来ない・・・だから・・・ちゃんと話をしよう・・・
「真希・・・手・・・薬塗ろう?」
「・・・」
「薬・・・は・・・・っと・・・・・・・・・・あったあった」
「・・・」
「手出して?」
「・・・」
「真希?」
茫然としたままの真希の手を消毒して絆創膏を貼って・・・涙でボロボロになった顔を拭き・・・切れた唇の血を拭って・・・
「薬付けるから舐めちゃダメだよ?」
「・・・・ん・・・・」
小さな声で何度も“ごめん”と言う真希・・・謝らないでよ・・・俺がその原因なんだから・・・申し訳なさそうに謝らないでよ・・・
「痛いか?」
「・・・・・・平・・・気・・・ご・・・め・・・・・・・ん・・・・」
「もう・・・謝るな・・・」
「・・・・ん」
切れた唇が時間と共に腫れてきて・・・せっかくの綺麗な口なのに・・・ごめんな・・・俺のために・・・謝るのは俺の方だ・・・ごめんな・・・
「真希・・・お前の親はちゃんと話しても分ってくれないかな?」
「・・・・」
「ちゃんと話せば分かってくれるんじゃないかな・・・」
「・・・・・・・無理・・・だよ」
「どうしても無理か?」
「・・・分ってくれる人なら・・・別れろなんて言わない・・・ジェジュンの事・・・何も知らないないのに・・・始めて会って・・・その日に・・・言わないよ・・・」
「・・・そっか・・・」
「絶対に許して貰えないか?頼みに行っても?」
「・・・・・・そんな事・・・しなくていい・・・・・・ジェジュンが頭を下げてお願いしなくちゃならないような・・・人たちじゃない・・・」
「真希・・・親の事嫌いか?」
「大嫌い・・・」
「・・・・恨んでるのか?」
「恨んでも恨みきれないぐらい恨んでる」
「・・・そっか・・・」
真希は本当に嫌いなんだろうな・・・目を見れば恨んでると言うより・・・何の感情もない事がわかる・・・今まで何をされてきたんだ・・・そんなになるまで・・・
「ごめんねジェジュン・・・酷い事言われたよね・・・ごめんっ・・・私の所為で・・・本当にごめんなさいっ・・・っ・・・」
「もう・・・俺は良いんだって・・・」
「良くないよ・・・良くない・・・ジェジュンを傷つけるなんて・・・許せない・・・絶対に許さない」
「そんな事言うなよ・・・世の中には色んな人が居るから・・・俺は大丈夫だから・・・」
「・・・ご・・・めん・・・・ね・・・」
まずいな・・・怒りで自分を見失ってるかも・・・真希がこんなに怒るなんて・・・思ってもみなかった・・・
「真希・・・俺のために怒ってくれるのは嬉しいんだけど・・・それは本当にもう良いんだ・・・俺は気にしてないから・・・」
「・・・ジェ・・・ジュン・・・優しすぎるよ・・・っ」
「真希・・・そんな事言うなよ・・・俺はお前に親を捨てろって言う酷い奴なんだよ・・・だから謝らないでよ・・・」
「酷くなんかない・・・ジェジュンは酷い人なんかじゃない・・・酷いのはあの人たちの方・・・」
「・・・」
「ジェジュンは優しい人だよ・・・私には勿体ないくらい完璧で素敵な人だよ・・・ジェジュンこそそんな事言わないで?」
「・・・真希・・・」
なんでそんなに優しい事言うんだよ・・・そんな事言われたら・・・俺・・・
なんでお前は・・・こう言うときは・・・照れずに目を見て言うんだよ・・・いつもみたいに照れてくれれば・・・笑えるけど・・・こんな時に言われたら・・・泣きそうになるじゃん・・・
続く・・・







