車が駐車場に着いてエンジンを切ると彼女は車を降りて助手席のドアを空けたんだ・・・
「ジェジュン来て?」
「・・・」
車を降りると俺の手首を掴んで何も言わず歩きだす彼女・・・
「何?なんだよっ!」
「・・・」
「痛いから離せよ」
「いやっ・・・離さない」
「・・・・」
離そうと思えばいくらでも離せた・・・だって男だから・・・だけど彼女の手から伝わってくる力が凄過ぎて・・・離せなかったんだ・・・
エレベーターに乗ってもまだ掴んだまま離さない・・・俺・・・血止まりそうなんだけど・・・マジで痛いんだけど・・・
「分かったから離してよ」
「いやっ・・・離さない」
「・・・どうしたんだよ・・・いきなり・・・」
「・・・」
まっすぐ前を向いたまま俺の方を見向きもせず言い放つ彼女は何かを決心したかのようだった・・・
部屋に入ってソファまで引っ張られて座らされると彼女はキッチンで水を一杯飲んでから真剣な顔をして話し始めたんだ・・・
「ジェジュン話がある」
「・・・」
「光貴とのこと・・・さっき・・・聞いてた・・・んだよね?」
「・・・」
「自分から話す事なのに・・・あんな形で・・・ごめん・・・本当は・・・昔付き合ってた」
「・・・嘘つき・・・」
「ごめんなさい・・・」
「・・・何もないって言ったのに・・・」
「ごめん・・・」
「・・・何で嘘ついたんだよ・・・俺聞いたよね?最初に聞いたよね?」
やっぱりそうだったんだ・・・だったら何であの時言わないんだよ・・・俺とみっちゃん友達なんだよ?・・・それ分かってるのに・・・みっちゃんと真希が友達だって知ってるから俺はちゃんと聞いたよね?・・・関係壊したくないしちゃんとしたいから・・・ちゃんと聞いたのに・・・
「・・・うん・・・聞かれた」
「じゃあなんであの時言わないんだよ」
「ごめん・・・もう終わった事だし・・・今は完全に友達だし・・・光貴にも彼女いるから・・・良いと思ってた・・・ごめんなさい」
「・・・」
「ちゃんと言うべきだった・・・だけど本当に何もないから!」
「そんなの・・・嘘つかれたら・・・分んないじゃん」
「・・・そう・・・だね・・・」
「・・・俺とみっちゃんが友達だって知ってるのに・・・」
「・・・そうだよね・・・」
「俺は真希がみっちゃんの友達だったからちゃんとみっちゃんにも話したし真希にも聞いたじゃん・・・」
「・・・光貴にも・・・聞いて・・・たの?」
「聞いてないよ・・・真希の口から聞きたかったから」
「・・・」
「けど・・・みっちゃんに聞かなかったのは俺も悪いと思う・・・」
「・・・」
そうだよ・・・俺・・・なんで真希にしか聞かなかったんだろう・・・みっちゃんに言われた“真希を泣かせるな”って言葉になんで気付かなかったんだろう・・・俺ちょっと浮かれてんだ・・・今思えば・・・みっちゃんの言った言葉に気付かない俺も悪いじゃん・・・
続く・・・





