〜突然の電話〜
突然の電話
仕事帰り。私はいつものコンビニでタバコを吸いながら、昨日新調したばかりのスマホを眺めていた。
この一服がたまらなく1日の終わりを感じさせる。
ふと、携帯を見ると知らない番号から何件も電話と留守電が入っていた。どこの市外局番かも分からないような番号だ。
とりあえず留守電を聞いてみる事にした。
「〇〇県の総合医療センター救命課です。折り返し電話お待ちしております。」
動悸が止まらない。
何故ならその県にいる知り合いは
私の双子の兄しか居ないからだ。
「救命課?アイツもう死んだ?」
「なんで?なにがあった?」
「間違いであってくれ」と思っていた。
心臓がバクバクしながらも、家路を急ぐ。
自転車を競輪選手並のスピードで漕ぎながら
「こんな時こそ落ちついて」と
もう1人の私が言い聞かせる。
動揺と動悸を抑えながら震える声で
病院に電話する。
救命医療センター救命科
「すみません。着信が沢山来ていて
恐らく兄の事だと思うのですが…。」
「何科になりますか?」
「救命科とおっしゃっていました。」
「お繋ぎしますね〜お名前は?」
そんなやり取りが続き、
看護師さんから説明を受けることになる。
意識
「妹さんですか?あの今日ですね、
お兄さんの意識レベルが低くてですね
連絡差し上げた所だったんですね」
…どういうこと?
理解が追いつかない。
「すみません、何が何だか私自身理解が
出来てなくて…すみません兄はどういう状況なんでしょうか?」と訪ねる。
「先生に繋ぎますので説明聞かれてください」
と言われ、医師に電話が代わられる。
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