カイゼンとイノベーション | マイクロアドの社長のアメブロ

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株式会社マイクロアド社長の渡辺健太郎のブログです。
広告プラットフォーム・アドテクノロジーの会社をやっています。


ネットサービスにおいてカイゼンはとても重要な
要素だと思う。
ユーザーサービスであればリリースをして
ユーザーのリアクションを見ながら日々改善していくことは
当たり前だしB2Bの広告ビジネスも運用型サービスは
日々のカイゼンの積み重ねが競争力になる。

これは正論だし間違っていない。
でもカイゼンの積み重ねの先にイノベーションが
あるかと言うとそうではないと思う。

カイゼンは連続性だがイノベーションは非連続だからだ。

松下幸之助がコストダウンの秘訣を聞かれて
「1割切り詰めるより、5割減らす方がやり易い」
と答えたという話があるけど
前者はカイゼンのアプローチで
後者はイノベーションの必要があると言う話だ。

もうひとつ大事なことは
カイゼンの積み上げでは絶対に目標に届かない
場合があるということ。

サッカーでいうとパスの繋ぎの連続の先に
ゴールがあると思ってボールを支配しているけど
実はゴール出来る可能性が限りなく低い
フレームの中でプレイしている状態だと思う。

徹底的に調べて、課題抽出して、カイゼン策を考えていく
というのはスタンスとしては正しいけど
その先にゴールがあるのかを考えて欲しいと思う。
5%のカイゼンが素晴らしいというのは簡単で
美しく聞こえるかも知れないけど
それで自分たちの目指しているゴールに
たどり着けるのかということを考えて欲しいと思う。


カイゼンとは手段であって目的ではない。
目的を達成出来ないのであれば
カイゼンという手段さえ否定するべきだ。
良い試合をしようがボールを支配しようが
勝てなければなんの意味もないのだから。