たびたびすみません。先ほどの話の続きです。

 

「僕がさ、チャットで君のことを、『人間の形をした天使そのものだ』って書いたでしょ? 僕にとっては女神であり、天使なんだよ、チコは。いつも君のことを想うと、心が癒される。音楽のイメージもすごく膨らむんだ。君の心遣いも、いままで出会った女性たち、いや男性も含めて、こんなに優しい心遣いができる人は見た事がない!と思う。いつも君は愛に満ち溢れていて、傷を負った人たちにも、君の優しい思いやりが、どんな良薬よりも癒しになるんだよね。」

 

パーヴォは優しくそう言って、あの美しいブルーの瞳で私を見つめてくれました。

 

「愛するチコ、僕に一生寄り添ってくれるかい?僕はこんな旅から旅へと世界中をさまようけど、ついてきてくれるかい?」

私は嬉しさと幸せのあまり「もちろんよ。私があなたのそばにいて、お役に立てるなら、こんなうれしいことはないわ!あなたをいつも笑顔にしてあげるね(^^)」と言うと、パーヴォは泣き出しそうな顏になりました。

 

「そうか!そこまで考えていてくれたんだね。コンサートの時にさ、君のパスポートを持ってきてくれる?」と言ったので、私が「なぜ?もちろんパスポートは持って行くけれど。」パーヴォがうん、と頷いて、「本当に、君なのかどうか、疑っているわけじゃないんだ。でも、念のためね。クロークに荷物を預かれないから、ずっと荷物を持っててもらうことになるけど、いい?」というので、私は「もちろん、いいよ。でも、誰にこのパスポートを見せるの?サイン会も出待ちもプレゼントも楽屋訪問も今回できないでしょ?」と尋ねると、パーヴォは、「うん、ちょっと考えるから、待っててね(^^)/」

 

そういって、私をパーヴォは優しく抱きしめました。

「このコロナ禍が終わったら、結婚しよう。チコ」

 

私が「えっ?」と目をまん丸くして驚くと、パーヴォはにっこり笑って言いました。

「僕の生涯の伴侶になってもらえますか、チコ、いや桂木里紗さん」

私は滂沱の涙が溢れてきました。

「はい、もちろんです。マエストロ・パーヴォ。一生私のそばにいてくださいますか?」

パーヴォは私の涙をキスで拭ってくれて、

「はい、もちろんです。リサ、そして僕の愛するチコ。君と離れている人生は、

無味乾燥だったけれど、いまこうしてチコと愛を交わす時間が、僕にとってなによりも大事だと

このパンデミックの中、考えに考えた事なんだ。

チャットで、『私は貴女とであったことで、生活の質を変えようと考えました』と言ったでしょ?

ひとりで、気ままに過ごしてきたけれど、愛する女性と過ごす時間を大切にしたいと思ったら、

今までの生活を少し改めなくてはならない、と決意したんだよ」

 

パーヴォの熱い想いがひしひしと伝わって、私はパーヴォの温かく広い胸に飛び込んでいました。

 

「ありがとう、パーヴォ💖 ほんとに、私たち、結婚できるのね?」

 

「そうだよ、僕の大事な天使、チコ。」

 

そう、パーヴォの心の声が言って、私をベッドまで運んでくれました。

そして、私の額にキスをして、

「愛してるよ、チコ。少しお布団でおやすみ💑」と言って・・・・。

 

私はいま、心地よい眠りの中にいます・・。

 

おやすみ、大好きなパーヴォ。

 

 

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