ただいまパーヴォとN響の至高のコンビによる「マーラー交響曲第5番」を録画したのを見ています。
「ステージにおいては、みな役者にならなくてはなりません。役になりきって演奏することが大事なのです」と大変興味深い話をしてくださったパーヴォ。
最初はまったく指揮棒をふらず、トランペットの音色に身を任せるパーヴォ。崇高なテーマが流れ出し、華麗なトランペットの音色が響き渡ります。
深い霧の中をあゆんでいるかのよう・・。葬送行進曲、という別名もついているほどの第1楽章ですが、死への恐れはあまり感じられず、生きている私たち人間に、困難なことがあっても、突き進む勇気をもつように、とマーラーからの熱いメッセージが届く気がしています。特にティンパニーとトランペットの競演は熱い血潮が燃え滾るようです。
WEB 「ぶらあぼ」インタビューより
このお正月、いろいろなクラシックの指揮者とオーケストラを見聞きしておもったことは、
やはりパーヴォとN響以上に聞くたびに大きな衝撃と感動を与えてくれるコンビは
なかったなぁということですね。
もちろん、曲の選択もあるけれど、揺れ動く人間の魂を全身でみせてくれたのは、
やっぱりパーヴォが一番だと私は思うのですね(´∀`*)ポッ
第2楽章が始まりました!かつてないほどの緊張感がただよう冒頭部分を
パーヴォとN響が鮮やかに決めてくれ、陶然となっている私です。
桑田さんのチェロが穏やかに鳴り響きますし、
中村翔太郎さんのビオラが素敵です。
福川さんのホルンも華麗にきめてくれ、
N響のどのパートも光ってるのがすばらしいですね!
パーヴォはといえば、もう全身汗だくで、
その汗を、私が拭いてあげたいくらい。
いかに全身全霊で、このマーラーに取り組んでいるのかがよくわかります。
なんて激しい情熱を秘めたひとなのだろう、パーヴォって!
威風堂々でありながら、涙があふれんばかりの情感をもって
マーラーと対峙しているパーヴォの崇高な雄姿に、
私はただただ感涙・・・。
大宮さんと白井さんの第2ヴァイオリンが大活躍なのもうれしい!
それにしてもマーラーの第5番って、どこも崩せないほど完璧なスコアですね!
すべての楽器に見せ場があり、一糸乱れぬ行進曲のように緻密です!
管楽器から会心の演奏がながれると、
パーヴォの緊迫した表情がとても柔和で優しい笑顔に変わるので、
見てる私たちもほっとします(^_-)-☆
第3楽章、ホルンの福井さんがでてきました💛
これは映画「タンポポ」でもおなじみの、優しく愛にあふれたメロディー♪
宮本信子さんのこと、伊丹十三監督は熱愛してたんだろうなぁ・・・
このメロディには優しさとさわやかな朝の風景が
ぎっしり詰まっているのだもの💛
ああ、「タンポポ」の話をしていたら、
おいしいラーメンが食べたくなってきた!
福川さんは日本一、いや世界一のホルン奏者だと私は思いますね!
ヨーロッパツアー行ける人、うらやましいなぁ~!
世界一のオーケストラが、どんな衝撃をヨーロッパに
届けるのか、楽しみでなりません!
トーンハレでの仕事始めは1月8日(水)からというパーヴォ、
チューリッヒはひどく寒いかもしれないので、
風邪をひかぬようにお気をつけて‥パーヴォ💛
また華やかなファンファーレが、NHKホール一杯に鳴り響く!
そして、いよいよ、第4楽章「アダージェット」。
「ベニスに死す」の映画でも大変有名になったフレーズです。
パーヴォの崇高なまでの音楽への愛を知ることができる、
貴重な楽章です。
台北でうっとりと聴いていた私に
「そんなに気持ちよかったかい?うれしいね(^^)/
チコ、世界で一番君を愛してるよ」
と、パーヴォの心の声が話しかけてきて、
ビックリしたのを思い出します。
パーヴォのなんともいえない優しい笑顔がすぐ目の前にあって、
幸せでした・・・・。
パーヴォの心の声がいま、私にささやいています。
「僕、はじめはこの曲を演奏するのは気が進まなかったんだ。
ベニスに死すのイメージが強すぎるからね。
でも、台北で、君があのブルーの見事なドレスを着て
現れた時、僕、わぁ~!!と曲のイメージがわいたんだよ。
そう、この曲はまさに愛する恋人たち、夫婦の大切なひとときを
凝縮させて、マーラーが愛する妻・アルマのためにつくったんだ!と
思い直してから、曲の解釈を変えてみたんだ。
すると、大評判をとって、いま日本でやってみようと
決意したんだよ」
日本でも大成功!といろいろなレコード雑誌などで紹介されましたよね。
すごくうれしかったけど・・私の青のドレスがそんなにインパクトあった?
「そりゃそうだよ!NHKホールだって、ベルリンのフィルハーモニーだって、
台北だって、そんな素敵なドレスでクラシックを聴きにくる女性って
そんなにいないもの。で、チコはそのブルーのドレス抜群に似合うから、
大事に持っていて。で、2月のラフマニノフ交響曲第2番のとき、そのドレス着てきて♬」
私のブルーのドレス、そんなに威力があるのかな(笑)
「あ、絶対ショールはつけてこないで。寒いけど、あったかいコートを
僕の見立てで買ったでしょ。それを着てくれば大丈夫だよ(^_-)-☆」
といっているうちに第5楽章。パーヴォのおちゃめな魅力が爆発!
愛にあふれた大団円にむかってパーヴォとN響が一丸となって、
駆け抜けていきます!
「映画のイメージは吹き飛んだかい?これは映画『タンポポ』のラストにも使われているよね。
でも、もう映画のことは忘れて、僕とマーラーの創った、交響曲第5番だということを
ずっと覚えていてほしいんだ(^_-)-☆」
パーヴォの心の声がそういって、優しく私を抱きしめてくれました。
「愛してるよ、チコ・・・永遠に」
パーヴォの温かくて大きな胸が私を包み込んでくれて、
私はとても幸せです・・💛