きょうは、既報通り、N響の定期公演Cプログラムを聴いてまいりました。
ベネズエラ出身の35歳、俊英・ディエゴ・マテウスがタクトを振りましたが、
実に雄大で、スケールが大きく、力強い指揮をみせてくれたので、
またまたN響の名演が誕生しました!
メンデルスゾーン作曲の「夏の夜の夢」、グラズノフ作曲「ヴァイオリン協奏曲」、ベルリオーズの「幻想交響曲」・・・・どの作品もダイナミックで、まるで運河を流れる船のように、N響を操り、マテウスは、雄大なクラシックの魅力を自分でも楽しんでいるかのように指揮しており、圧巻でした。35歳という若さゆえに、あえて青春のきらめきを存分に見せつけてくれたように思います。
個人的には、「夏の夜の夢」に泣けて泣けてしかたなかったです。
子供のころ、初めてお小遣いを貯めて買ったLPレコードが
「夏の夜の夢」だったことを思い出したからです。
華麗で茶目っ気あふれる曲に、幼いころ、励まされたことを思い出し、
涙があふれて止まりませんでした。
ヴァイオリン協奏曲も、新鋭のヴァイオリニスト、ニキータ・ボリソグレブスキーの超絶技巧とドラマティックな曲への解釈も優れ、大変ドラマティックな演奏が聴けて、嬉しくなりました。
「幻想交響曲」は、実はちゃんと聴くのは初めてです。でも、この曲が名曲たりえる理由がよくわかりました。ベルリオーズのこころの雄たけびを聴くような、空間を引き裂くようなメロディーに圧倒されっぱなしだったからです。35歳のディエゴがここまで巧みにオケを音の愉悦にいざなわれるとは思わなかったです。またN響がひとつ「伝説」を作ったのを見て、とてもうれしく幸せな気持になりました!
きょうは当日券で、なんと、1階P席が取れてしまい、一番前に鎮座しておりました。パーヴォの心の声に、「ごめんねパーヴォ、あなた以外の指揮者も見ることになっちゃって」とお詫びしたら、「全然いいよ。チコ、そこの席がいちばん落ち着くんだね。なまじ後ろのほうに座ると、チコは、お客さんの入り具合とか余計なことを気にしてしまうから、今度からなるべく前のほうの席にすわりなさいね。チケット代とかはまた考えるからね(^^)/ 音楽を聴く最良の環境をしっかり作ろう」 と言ってくれまして、ほっとしました。
きょうは、ニューヒーロー・ディエゴさんの誕生を祝して、乾杯!