はじめてのビッグキタヤマ。狭い渓谷に大水量で、違う川のような迫力。 小森ダム放流130t
プットイン直後から、いきなり前半核心部といえる長い瀬となるが、見た目に反してルートは素直。
普段の水位より、1mほど高いところを水が流れている。岩に掛かった丸太も完全に水没。
滝の手前右岸にプレイスポット。カートホイールしやすいグッドホールだが、のちのちのことを考えると、遊び過ぎは禁物だ。
続くメインの滝は、落差が無くなり、大きなウェーブを伴う勢いのある瀬となっている。右岸からも降下可能だが、奥に行き過ぎると、強いバックウォッシュがある滝となるので、その手前の太い流れに乗っかって滑り降りる。
通常水量では、嫌らしい変則的なウェーブが続いたあとに、岩にぶつかり大きく右カーブする瀬は、今回はどんな状態かと、多少警戒したが、早いが素直に流れているのみ。
少し流れていて快適な瀞場を進み、普段のプレイホールは、当然なく、フラットな瀬となっている。
その先の左岸鉄板も完全に水没しているのを眺めながら、瀬を進み、一時間掛からずにショートのゴールに至る。
ぎりぎり水面に出ている放水口からもそれなりに水が出ていて、さらにボリュームアップした流れが、後半メインのコース最長の瀬に向かっていく。
普段は、ルート取りに悩む入り口は、今回は、どこからでも行ける。
しかし、中段に流れ中央から右岸にかけて、巨岩群に勢いよく流れが嫌な入り方をしていて、全力で左岸寄りに抜けなくてはならない。
後半は、ホワオーバーが真ん中にあるが、回避は容易で至って素直。
紀伊半島随一の深いゴルジュに、しとしとと雨が降り、霧が立ち込める幽玄の景色は、パドラーだけの特権。
そうしているうちに、最難関の後半核心の瀬となる。岸の巨岩と左岸の崖に狭められ、川幅がここまで無かったレベルで一気に狭くなる。
沈脱ポイントとしても高名なこの瀬、今回の水量は巨大キーパーホールか?ビッグウェーブか?と、かなり緊張して突入したが、入り口からボトムに至る流れは、流速や波が他の瀬と異次元のレベルである以外は素直。
ボトムのエディライン、ボイルなども非常にきつく、気を抜けばそこで沈してしまう。
そこからもデカイいいウェーブや、気持ちの良い瀬が続く。
そして、現れたロングの通常ゴールを横目に、(ここだけは常と変わらず)長い瀞場を漕ぎ抜けて、易しくなった流れに乗ってさらに進むと、右岸に集落が現れると今回のゴールである。
【当日のデータ】
水量:小森ダム130t
所要時間:2時間
距離:14km
ボート:ロデオ艇
グレード:3.5級