無数に続くテクニカルなクラス3にプレイウエーブ。奇跡の13kmダウンリバー。九尾ダム29-24t
台風一過、関西でも各所で増水し、櫛田、高見、上湯など、選択肢が多い中で我々が選んだのは奈良の天川。普段は浅い渓流で、稀に増水してもすぐに水量が減ってしまうため、ダウンリバーができるチャンスはレアである。
ここを開拓したK氏の案内で総勢3名でプットイン。今回は自分も久々のカヤックである。
大きな瀬は3~4ヶ所ほど。ドロップは多いが落差はそれほどではない。平均した勾配がある狭いゴルジュで、日置川支流の安川のような川相だ。
瀬はテクニカルなものが多く、それが数え切れない程続くが、クラス3を超えることはなく、基本的にはドロップアンドプール。必ず一息つける短い瀞場もある。勾配の加減で絶好のプレイウェーブが現れる。
高みから降り注ぐ滝と、角の取れた滑らかな大岩が散在する美しい渓谷だ。
瀬を漕ぎ飽き、ウェーブに遊び飽きた頃にようやくゴールが近づいてくるが、最後の数百メートルのセクションの瀬がまた気を抜かせることなく、最後まて存分に楽しませてくれる。
普段は狭く浅い流れで、アユ釣りが盛んで、水遊び客も多い川であるため、通常水位ではパトリングは自粛したい。今回のように釣りが完全に出来なくなった増水のタイミングのみ、パトリングが可能となるが、狭いゴルジュであるため、水量があまり増えすぎるとかなり危険になるだろう。今回のテイクアウトのさらに先には、クラス4オーバーの険悪な核心部があり、綿密な下見を要する。
【当日のデータ】
プットイン:天川村九尾吊り橋左岸下流
テイクアウト:天川村大字広瀬天川広瀬橋下流右岸スロープ
水量:九尾ダム29-24t
距離:13.7km
ボート:プレイボート
グレード:3級
所要: 3時間