プレイボートフレンドリーなコース。神滝のウォータースライダーが使えて、ゴルジュ帯のドロップ群も落差とパワーが両立して非常に面白い。これがベスト水量か? 宮川ダム放流0.57t, 三瀬谷ダム流入31.5-30.6t
台風が思いの外、東へ、そして動きも早かった影響で、紀伊半島は南東斜面のごく一部がわずかに増水した程度。そんな中、マイルドに増水した宮川アッパーを選択。
混雑している清流茶屋付近を遠慮し、プットインをそれよりも上流へ求める。前回より下流、桧原谷川(セメント工場)の少し上手にちょうどいい階段を発見し、そこからスタートする。
開けた流れに易しい瀬がしばらく続く。
大岩で流れが狭まる清流茶屋前の瀬は、落差とパワーがある。
ショートコースのプットインの橋の辺りで、流れは岩盤と大岩の狭い間を通り、高い連続波を伴うスピードとパワーのある瀬を作り出す。
前方の川幅一杯に岩がゴロゴロと点在するのが見えてくると、コース最大の瀬、神滝の入口だ。左岸から上陸してスカウティングする。
80m近く瀬が続いてからドロップを一段降りると、すぐに滝の落ち口となる。
滝は、背の高い縦長の岩盤で左右に4:1ほどに切り分けられている。その右側は、ルートが3−4ほどあるが、どれも急激に落ちて、岩がゴツゴツと張り出しているので、あまりプレイボート向きではない。
天然のウォータースライダーになっている左側ルートが定番で、今回は水量が十分にあるので、こちらを選択。ウォータースライダーの入り口までは、左岸ベタが安全なコース。しかし、少しはチャレンジしようと、真ん中寄りのドロップを落ちて、スライダーに入るルートを選択する。
ドロップ直下の岩が流れを左右に分けて、これを右に持って行かれると、滝の右ルートに引き込まれる。強烈な流れに危うく右に行きそうになりながらも、懸命の漕ぎでスライダーに入ることに成功。スライダーのボトムの巻きの強いバックウォッシュでカヤックがフリップさせられかけたがクリア。
ここから両岸深く切り立ったゴルジュが始まり、2kmくらいに亘り、幾つもドロップが続く。
瀬にメリハリとパワーがあって非常に面白い。瀬の形が良いように変わってきたのか、この水量がとてもマッチしているようだ。
深いゴルジュはそのままだが、少しずつ瀬の間隔がでてくる。
最後はテイクアウトまで、長い、完全フラットな区間が続くが、流れは早いままで、ただ浮かんでいるあいだに到着する。
【当日のデータ】
水量:宮川ダム放流0.57t, 三瀬谷ダム流入31.5-30.6t
プットイン:桧原谷川(セメント工場)上流階段
テイクアウト:萩原橋下流左岸
所要時間:3時間
距離:12.2km
高低差:142m
ボート:プレイボート
グレード:3級