トワイライトゾーンへようこそ。
あなたは、日常に潜むこの世の闇に触れる覚悟はありますか?
あるという方だけ、この続きをお読みください。
ある日のこと…。
東◯ストア系の24時間営業スーパーであるディ◯ーベルで買い物をしていた私。
晩ご飯のおかずでも買っていくかと惣菜コーナーを覗いた私の目に止まったもの。
それは「10品目の具材の春巻」というもの。
言うても、春巻の具材なんて春雨に挽肉、筍に人参に椎茸くらいじゃね?
追加したとしても、葱とかニラくらいでしょ。
あとは何が入るのかしらんと原材料を確認した私が見たものは!
「おこわ」「つくね」「えび天」「茄子甘辛煮」という文字たち。
⁉︎
え〜っと…。
ゲームのしすぎで目か脳がおかしくなったのかな?
が、何度確認しても結果は同じで。
まぁ、どうせ中身は普通の春巻なんでしょと思い、それを購入することにする。
しかし、食品の表示に対して何かとうるさい昨今の世相。
食品販売に携わるものとして、これをそのまま放置するのも倫理的にいかがなものかと考えた私は、レジにて店員さんに告げる。
「僕は気にしませんけど、これの原材料の表示がおかしいと思いますよ」
と。
商品を確認したレジの人は、「惣菜部に確認してきます!」と去っていってしまう。
あ、これ余計なことしたかも?と後悔する私。
これはひょっとして「表示に誤りがあったので販売できません」とか言われちゃうパターンかも?
春巻、食べたかったのに…。
そんなことを考えながら待つことしばし。
レジの店員さんが惣菜部のおばちゃんを連れてきて私に言う。
「どこがおかしいでしょうか?」と。
え?いやいや。どこからどうみてもおかしいでしょ、と思いつつ「春巻なのに『おこわ』とか『えび天』とかおかしくないですか?」と当たり前のことを言う私。
すると、惣菜部のおばちゃんが力強く断言する。
「いえ。『10品目の具材』ですから」と。
私「春巻なのにおこわとか茄子の甘辛煮が入ってるんですか?」
惣菜部のおばちゃん「はい。入ってます!」
絶対にあり得ないと思いつつ、惣菜部のおばちゃんの勢いに気圧された私は「茄子がダメなので買うのやめます…」と敗北宣言。
そう。
私は茄子だけはダメなんですよね。
が、店を出てからやっぱり買っておけばよかったとさっそく後悔する私。
すぐに引き返して買うのもカッコ悪いし、また来たときにあれば買うか。
でも、あんなこと言ってたけど表示をなおされちゃうかもな…。
そんな思いを抱えて数日間を過ごし、昨日ふたたび訪れました。
そして…
件の春巻が…
あった!
あの日と変わらぬ姿で私を待っていてくれましたよ。
それが…
間違いなく「10品目の具材の春巻」なのである。
しかして、その原材料に記載されているのは…
13品目の具材なのである。
てか、販促シールに「筍たっぷり」って書いてあるのに、原材料に筍が入ってないし。
さてさて、本当にこの春巻の中にこれだけの具材が詰まっているのかどうか…
丁寧に皮を剥いていくぜ!
うん。
普通の春巻である。
「おこわ」も「かに豆腐天」も「えび天」も「茄子甘辛煮」も入っていないのである。
ギリ、「つくね」が入っていると言えなくもない?
挽肉が入ってますからね。
そんなこんなで、「おこわ弁当風春巻」は幻でした。
あの店では、これからもこの商品を販売し続けて、たまに気づいた人の心をざわつかせることでしょう。