伝えるべき活かされるべきこと | チキンガーリックステーキオフィシャルブログ「アカペラ症候群」Powered by Ameba

伝えるべき活かされるべきこと

4年前のあの日のことを鮮明に覚えている。

2度目の手術を受けて4日後、6階の病室がとても大きな揺り幅で揺れていることに気づいた。

まさか、その時は遥か東北で発生した地震によるものだとは思いもしなかった。

そしてTVを点け、目に飛び込んで来た映像。   言葉を無くした。

一列に並んだ大きな1本の白波が人々の生活する陸地に向かって容赦なく突き進む。

まるで生き物のように家や田畑を飲み込んでゆく。 悪夢だった。

心の中で「早く逃げろ!みんな早く逃げてくれ!」と叫ぶことしか出来ない。

自分達が経験した阪神大震災のことがよぎる。 二度と起きてほしくないと歌って来た僕達の思いとは裏腹に、また未曾有の大惨事が現実になってしまった。 無力感しかなかった。

それでも「歌は人の心を癒す必需品」という思いと、「伝えねばならん、活かさねばならん」という思いから、退院後『ふるさとの花』を作った。

鎮魂歌であり、希望の歌でもある。

僕の母は高知県出身。 昭和21年の南海地震を経験している。 

幼い時から、津波の恐ろしさを説かれたけれど漠然としか理解できなかった。

しかし、実のところ漠然とも理解できていなかったことを痛感させられた。その脅威の1%だって解っていなかった。

天災は必ず来る。 今、警戒されている東南海地震でも下手すれば数分後に来る可能性だってある。
 
備えてほしい。 ひとりひとりが出来ることがあるはず。 経験を活かすこと・・・命を守ること・・・生かされた者の義務だと思う。

犠牲になられた方々へ あらためて心からご冥福を祈ります。
                                              
                                       濱田 康裕