「東京女子流デビュー５周年記念グッズを勝手に自作している海賊」とよばれた男

↑呼ばれてません。

べっくです。

本来ですと、半年かけて描いた秋冬の連作「in White」の余韻として、最終作めいてぃんの制作プロセスについていくつかの小ネタをブログ上に記録しておきたいと思っていたのですが、それは現在急遽進行中のプロジェクト完了後にとっておきます。

現在進行中のもの、というのがコレです。↓

ご覧の通り、今年の5月に5周年を迎えた東京女子流の記念ベストアルバムの宣伝と、並びに6月に行われるZepp DiverCityでのライブの告知を兼ねたチラシ兼ポスターイメージです。

で、そんなものは現状どこにも存在しておりません。
例によって自作の品と相成ります。

5周年を迎えた5月5日のお祝いラッシュに合わせて発表出来ればタイミング的には良かったのかも知れませんが、4月末あたりで色々考えた挙句

「まずはめいてぃんを描き上げてから」

と判断し、GW後のお楽しみにとっておきました。
で、発表後に満を持しての始動となった訳です。

東京女子流は5人組のガールズダンス＆ボーカルグループですので、上の図柄で見て頂いているような大所帯ではありません。

今回の試みは、5年前にシングル曲「キラリ☆」でデビューした彼女らが、その5年後に同じタイトルを冠したベストアルバム「キラリ☆」をリリースする事になったという件から着想を得て、その歳月を一目で実感出来るようなポスターが見たい！という思いからスタートしました。

素材は以下の２点です。
まずはデビュー当時のグループショット。

次に、今回のベストアルバム用に用意された宣材写真。

この5人と5人を同じ場所に集めよう、というアイデアの実現に挑んだ訳です。

技術的には「フォレスト・ガンプ」、マインド的には「サニー永遠の仲間たち」とでも言いましょうか。映画をご覧になった方なら「ああ、あの場面の事ね」と頷いて頂けるかと思います。

基本は簡単です。

①上の写真からメンバー一人一人を切り出して
②並べる
③微笑みながら親指を立てる

以上。

問題はそれをいかに自然に行えるか、という事なんですが、それ以前に厄介だったのが

「ベストアルバム用の写真、
メンバー同士が引っ付き過ぎ問題」

です。

仲が良いのは大変良い事です。
いつまでもこんな5人でいて欲しいのでそこには文句がありませんが、いざ単体素材として個々のメンバーを切り出そうとすると、他メンバーの背後に隠れてしまって見えない箇所が多数発生している為、そのままでは合成素材にならない訳です。

しかしながら、この1年で私も成長したものです。

「あ、じゃあ、見えない所は描けば良いよね」

という余裕が出て参りました。

という訳で、最初の大仕事「写真から5人と5人を切り出す作業」の完了後に、「現在の彼女らの補完計画」が発動しました。

まずはめいてぃんから。

補完したのは右肩と髪くらいですね。
しかも、他の素材写真から右肩を抜粋して馴染ませる事が出来たので、一番簡単な部類の作業でした。

次に友梨ちゃん。

右の袖部分は他の素材写真からの引用が可能でしたが、それ以外の髪、腕、右脇腹から腰までの欠落部分については全て手描きで補完しています。

元々右腕は5年前の友梨ちゃんを前に立たせて隠れる想定でしたので、全てを描く必要はないと判断していました。衣装の描写も割と軽めに仕上げていますね（この後の影付け作業の際に細部を追加していますが）。

次にひーちゃん。

ひーちゃんについては隠れている部分が無かったので補完は不要でした。
ここでは、最終的に5年前の彼女らと合成した際にギャップが生じないよう、影が強めに差すように追加描写を行った事例として見て頂きます。

次に未夢ちゃん。

左腕とスカート、太腿部分を補完しました。
この辺は全て手描きですね。左腕は最終的に改めて5年前のひーちゃんに隠される想定だったので、細かい描き込みはしていません。

最後にあぁちゃん。

ここまで来るともう慣れたもので、欠落部分はちゃっちゃと手描きでした。
スカートのハート柄を一つ一つ描くのがちょっとしんどかったですが(^^;

という感じで手描きで補った部分は色々ありますが、最終的な完成品を見て頂ければお分かり頂ける通り、これらの手描きの箇所のほとんどは隠れて見えなくなります。欠落を埋めて違和感を無くす為だけの処置、という事ですね。

ここでのご紹介は、あくまでも「映画の特典映像でメイキングを見る感じ」に受け止めて頂ければ幸いです

で、全員を並ばせた後で、「隣接したもの同士の間で発生する陰影」などを細かく描き足して馴染ませた上で、10人のメンバーが同じフォトスタジオ内で撮影を行ったかのように見せる為の演出を施し、最終的な色調調整を行った結果が冒頭で示した完成品（TwitterやAstarでご紹介したものから更に改良や修正を加えたもの）となります。

かなりの短期間で仕上げた作品ですが、「5周年を祝う為のもの」として、どうしてもこの時期に完成させておきたいと考えていたものであり、大変に思い入れの大きい一作となりました。

お蔭様で多数の方から好意的な反応を頂き、6月のライブ参戦に向けての良い景気付けとなった気がします。

公式のチラシっぽく細かな情報を書き足したり、このイメージに相応しいキャッチコピーを考えたりと、作業は大変楽しいものでしたね。

所詮は自己満足の世界ですが、誰かの琴線にも届ける事が出来たのならこれに勝る幸せはありません。それが創作意欲の原動力にもなりますから。

絵柄が出来たら、その次は実体化ですね。
さて、何作ろう♪、何作ろう♪の楽しい時間がやって来ました。

昨年の「東京女子夏」のTシャツ制作ほどの大掛かりなものではないにしても、何か残しておきたいですね。

なにしろ、「実体化」って楽しいんですよ。本当に。