この素晴らしい現代に爆裂を!
※注意※
この作品は、アニメ「このすば」を見た主の妄想を書き起こしたものです。
・本編との直接的な関係はありません。
・この作品はアニメ版第1期全10話+OVA版までの設定を元に書いています。
・この作品には主の妄想による追加設定、オリジナルキャクターが登場してきます。苦手な方は読むのを控えるのを推奨いたします。
それでもよろしければ、どうぞお楽しみください。
〜プロローグ〜
#1 『あの恐ろしい魔王城へ侵入を』
「カァー!カァー…!」
…なぜ、俺はこんな所にいるのだろうか。
後ろを振り返ればカラスが鳴く声が聞こえる。
その側には折れた剣、砕かれた鎧、そして人の物と思わしき腐敗した骨が無雑作に散らばっている。
空を見上げれば、赤い空に黒煙の様に立ち上るドス黒い雲と、
今にも襲いかかってくるのではないかと飛び回っている悪魔の様な生物が目に映る。
目の前には、堅牢そうな分厚い門に守りを固められた
″これぞラストダンジョン!″…と呼べる城が高くそびえ立っていた。
そして俺の側には、
無駄に自信満々な笑みで胸を張る宴会芸の駄女神と、
目を紅くギラギラ輝かせ期待に満ち溢れた顔をする頭の中身が爆裂している魔法使いと、
涎を垂らしながら吐息を漏らし何を妄想しているか容易に想像出来るドMエロセイダーという、
どこをどう間違えたらこんな人選になるのか疑問で仕方のない頼り甲斐の全くない仲間たちがそこにいた。
「なんで…こんな事に…」
………
〜遡ること二時間前〜
いつもの様に借金返済をするべく
効率が良く簡単なクエストがないかとギルドの探し貼り出しを眺めいた俺にアクアが耳元まで近寄って来た
「
魔
王
城
へ
行
く
わ
よ
カ
ズ
マ
!
!!
!!!
!!!!
!!!!!
!!!!!!
」
〜〜〜〜!?
これがもしゲームであるなら声を使った攻撃魔法はこんな感じなのだろうと思える程の声量の怒鳴り声がギルド内全域に響き渡る…まだ耳がキンキンしている…
「〜〜っ、い、いきなりなんっだよ!?この駄女神!
唯でさえ耳障りなのに急に隣に来るなり耳元で騒ぐんじゃねぇよ!!
鼓膜が破けるかと思ったわ!!」
「あんたこそうるさいわよこのヒキニート!
わたしのこの崇高なる美声で鼓膜が破けるなんて、
そんな贅沢な願いアクシズ教徒の信者でも叶わないわよ!?
有り難く思いなさい!!」
うるささはお前ほどじゃないだとか、
なぁぁにが崇高なる美声だよだとかのツッコミを返す暇も与える間も無く
アクアは更に問いを豪速球で俺の顔面に投げつけてきた。
「そんな事より、
『借金』!
″12億″よ″12億″!!
このままじゃわたし達みんな飢えて死んじゃうわよ!
もうバイトじゃとても返す事なんて出来ない額になっちゃったじゃないのよ?!
チャッチィ〜クエストを何個もこなして、
その度に死にそうになってたんじゃ命がいくつあっても足りないわ!!」
腹立たしい事この上ないが、
確かにこいつにしては珍しくまともな事を言ってきた。
12億と言う国家予算レベルの借金を返そうとなると俺の身体の臓器全部とどっかの変態3人分の身体全部売り捌いてもまだ足りない。
確かに魔王を倒せば多大な功績と富が得られるだろうが、現実問題そう簡単に行く筈がなかった。
「お前、相手は魔王だぞ?!
分かってんのか?!″足りない″んだよ!!
戦力も!
装備も!!
レベルも!!!
何もかもが″足りてない″んだよ俺らのパーティわ!!!
こんな変人3人を引き連れた最弱職がリーダーのPTなんかが攻め込んでも
綺麗に箱詰めされてこの駆け出しの街にクーリングオフされるのがオチなんだよっ!!」
ゼェハァ…と息を荒げる俺の話を聞いていたアクアが
先ほどの勢いとは裏腹に自信有り気に切り返した。
「フフン♪
馬・鹿・ねヒキニート。
わたしがまさか何も考えずに言ったと思ってるの?w」
思っていましたとも。
指を「チッチッチッ♪」と横に振りながら言ってくるこいつの顔を殴りたくなってきたが、話が進まないので聞き流す。
「ほら、あんたなら知ってるでしょ?
そう…『低レベルクリア』よ!!
見たことあるわよ私。
最低限のレベルでラスボスを倒す勇者…凄いじゃない!
憧れるじゃない?!
ロマンで満ち溢れてるじゃない!!
あんたと同じヒキニートに出来るならわたしにだって出来るわよ!
そんな事を達成できた暁には、
街中…いえ!世界中から賞賛され、讃えられ、崇められ!
みんなわたしが女神であるって認めてくれるじゃない!!」
………は?
「…ってアホかぁぁぁ?!
低レベルクリアってなんだよ?!
その聞いたことある言葉を意味もよく知りもしないで簡単に使うんじゃねぇぇ!
そんなのただの動画勢の戯言と一緒じゃねぇかこの駄女神がぁ!!
って言うか、それ結局何も考えてないのと一緒だろ!
まず!
この世界を低レベルでクリアした勇者の前例が無い!
そもそも魔王に関する詳細が一切無い!!
普通にレベルカンストした状態で挑んでも勝てるかどうかも解らんのに攻めれるわけないだろ!
この馬鹿!!
今まで[アリ◯ハン]で[スラ◯ム]や[お◯がらす]とかを倒すのがやっとだったのにいきなり[メ◯ルキメラ]や[ドラ◯ンゾンビ]とかが犇めく(ひしめく)[バ◯モス城]に乗り込むようなもんだ!
死ぬ!
即死ぬ!
俺らのターンは帰ってこないでそのままゲームオーバーだ!!」
「何よ!?
何訳わかんないこと言ってんのよ?!
じゃぁどうすんのよこのクズニート!」
「やかましい!世界の超大作の常識も通じないのかこの遊び人!?」
「パンツ脱がせ魔!」
「クソビッチ!」
「ロリコン!」
「ノーパン!」
「〜〜〜」
「〜…」
「朝から何を騒いでいるんだ二人共…」
「まったく…相変わらずですね、この二人は。」
…などとくだらない口論を繰り返す中、心配そうにアクアを見つめるダクネスと、
呆れたようにため息交じりで俺を見るめぐみんが用事を終えて戻ってきた。
「何かいいクエストはありましたか?
私はここ数日手応えのあるモンスターを倒していないので、魔力が満ち溢れていますよ!
…さぁ!我が爆裂魔法で生きとし生きる物全てを灰燼(かいじん)と変えて見せましょう…!」
「そうだな。
最近は互いに忙しかったせいもあってまともなパーティ狩りに行けなかったからな。
…ハァ…///
早く強くて///
重い一撃を…ック///
受けたい…ハァ…///ンハァ…!///」
殺る気に満ちたロリッ娘と、
犯(られ)る気で満ちた変人二人が話しに割り込む。
収集つかねー…
「そうだわ!
ちょっと聞いてよ二人共!
カズマったら遂に…
『…ッフ、借金をチャラにするにはやはり″魔王討伐″!これしかないZE☆さぁ行くZE☆打倒魔王!!(※声真似)』
って話をしてたのよ!」
「おい駄女神!誰の真似だそれ!つうか似てねぇし!言ってもいねぇし!!」
…マズイ、この展開は…
「「…カズマ……」」
嫌だ…聞きたくない…聞きたくない!!
「やっと決心がついたのですね!
待ち焦がれていましたよ!
さぁ!カズマと一緒に磨き上げたこの爆裂魔法のその威力!
魔王に知らしめに行きましょう!!!」
「か、カズマ…///
魔王の城で…
も、もし…トラップがあったら…///
私を囮に…ンっ!…したり…///
毒の沼などがあれば…ハァ…///
踏み台にし…したり…///ハァ…ハァア↑↑…///」
ヤッバッイぃぃ!
思ってたより8割り増しでこいつらの気持ち悪さが高まってるぅぅ!!
こいつら自分の性能を棚上げしてやりたいことだけしか考えてねぇじゃねぇか!?
なんとかこの暴走を止めなければ確実に終わる!何もかも!!
「お前ら落ち着け!!
そもそも!魔王の城に行くには残り7人(ウィズは省く)の幹部を倒さないとダメだし、
魔王の城に行くための足が無い!
そんな遠征出来るほどの旅費も食料も無いぞ!!」
言われて思い出したのか、すると俺の必死の説得が奇跡的にも変態3人の耳に届いたようにさっきまでの盛り上がりを無くし静けさを取り戻した。
「…そう、ですよね。そう簡単にはいかないですよね」
「はぁ、また暫くは我慢するしかないようだな」
「………」
よしよしぃ、めぐみんとダクネスは諦めてくれたようだ。
しかし、なぜかアクアは俯いたまま顔を上げずに黙っている…不気味だ。
するとそこへ
「…?どうかなさったんですか?」
聞き慣れた声が俺たちの視線を奪う。
そこにいたのはたまたま買い物帰りにギルドに立ち寄っていたウィズだった
…
……
………
「まぁ、そんな事が…」
ウィズにさっきの話の説明をした。
どうやらウィズは街で珍しく衝動買いをして大荷物になり持ち運びに困っていた所、
俺とアクアの声が聞こえたためギルドに立ち寄り荷物持ちをお願いしにきたそうだ。
荷物持ちのお礼にと魔道具店で美味しい紅茶を振舞うと言うのでせっかくだから頂きに来たわけだ。
「…んっ…んっ…プハァ!
は〜ぁ、魔王討伐も楽じゃないわねぇ〜。
あとぬるかったからもう一杯!!」
「す、すすすすみません!?
ただいま!!」
品性のかけらもない残念女神がウィズの淹れた紅茶を一気飲みする。
こいつなんだかんだ言いながらウィズの紅茶気に入ってんじゃないのか?
「しかし、このままってわけにもいかないからな。
もっとこう…金銭面はとりあえず置いといて、経験値を一気に稼げるクエストとかないのかなぁ。
レベルが上がれば多少無理してでも遠征して、より効率の良いクエストなりダンジョンに行けたりするのになぁ…」
「いいえ!先ずはお金よ!
お金さえあれば高い装備品を買い揃えダンジョン攻略を楽に出来るわ!
そしてぇ、余ったお金で美味しいご飯とぉシュワシュワとぉ…///
あぁあとアレやりたいわ!
お金風呂ぉ!!///」
「そうですね、大量に湧くモンスターに我が爆裂魔法を放ち一撃で仕留める…
ハァ…///
最高…デス…えへへ///」
「レベルが上がれば、多少の…
いや!もっと無茶な所に!
ア、アァァアッ…!///(ビクンビクンッ)」
人が真面目に話してんのにこんのド変態どもが。
などと考えているとアクアが後を追うように口を開く。
「はぁ〜あ!
魔王の城までピュッ!って行く方法なんて無いかしらぁ?」
まぁぁぁた、ふざけた事を…
と言おうとする前に
「あっ、あのぉ、
一応あります…よ?」
「「「「………え?」」」」
アクアの紅茶のお代わりを持って戻って来たウィズの口からそのふざけた言葉を肯定するかのような意外な答えが返ってきたのだった。
※注意※
この作品は、アニメ「このすば」を見た主の妄想を書き起こしたものです。
・本編との直接的な関係はありません。
・この作品はアニメ版第1期全10話+OVA版までの設定を元に書いています。
・この作品には主の妄想による追加設定、オリジナルキャクターが登場してきます。苦手な方は読むのを控えるのを推奨いたします。
それでもよろしければ、どうぞお楽しみください。
〜プロローグ〜
#1 『あの恐ろしい魔王城へ侵入を』
「カァー!カァー…!」
…なぜ、俺はこんな所にいるのだろうか。
後ろを振り返ればカラスが鳴く声が聞こえる。
その側には折れた剣、砕かれた鎧、そして人の物と思わしき腐敗した骨が無雑作に散らばっている。
空を見上げれば、赤い空に黒煙の様に立ち上るドス黒い雲と、
今にも襲いかかってくるのではないかと飛び回っている悪魔の様な生物が目に映る。
目の前には、堅牢そうな分厚い門に守りを固められた
″これぞラストダンジョン!″…と呼べる城が高くそびえ立っていた。
そして俺の側には、
無駄に自信満々な笑みで胸を張る宴会芸の駄女神と、
目を紅くギラギラ輝かせ期待に満ち溢れた顔をする頭の中身が爆裂している魔法使いと、
涎を垂らしながら吐息を漏らし何を妄想しているか容易に想像出来るドMエロセイダーという、
どこをどう間違えたらこんな人選になるのか疑問で仕方のない頼り甲斐の全くない仲間たちがそこにいた。
「なんで…こんな事に…」
………
〜遡ること二時間前〜
いつもの様に借金返済をするべく
効率が良く簡単なクエストがないかとギルドの探し貼り出しを眺めいた俺にアクアが耳元まで近寄って来た
「
魔
王
城
へ
行
く
わ
よ
カ
ズ
マ
!
!!
!!!
!!!!
!!!!!
!!!!!!
」
〜〜〜〜!?
これがもしゲームであるなら声を使った攻撃魔法はこんな感じなのだろうと思える程の声量の怒鳴り声がギルド内全域に響き渡る…まだ耳がキンキンしている…
「〜〜っ、い、いきなりなんっだよ!?この駄女神!
唯でさえ耳障りなのに急に隣に来るなり耳元で騒ぐんじゃねぇよ!!
鼓膜が破けるかと思ったわ!!」
「あんたこそうるさいわよこのヒキニート!
わたしのこの崇高なる美声で鼓膜が破けるなんて、
そんな贅沢な願いアクシズ教徒の信者でも叶わないわよ!?
有り難く思いなさい!!」
うるささはお前ほどじゃないだとか、
なぁぁにが崇高なる美声だよだとかのツッコミを返す暇も与える間も無く
アクアは更に問いを豪速球で俺の顔面に投げつけてきた。
「そんな事より、
『借金』!
″12億″よ″12億″!!
このままじゃわたし達みんな飢えて死んじゃうわよ!
もうバイトじゃとても返す事なんて出来ない額になっちゃったじゃないのよ?!
チャッチィ〜クエストを何個もこなして、
その度に死にそうになってたんじゃ命がいくつあっても足りないわ!!」
腹立たしい事この上ないが、
確かにこいつにしては珍しくまともな事を言ってきた。
12億と言う国家予算レベルの借金を返そうとなると俺の身体の臓器全部とどっかの変態3人分の身体全部売り捌いてもまだ足りない。
確かに魔王を倒せば多大な功績と富が得られるだろうが、現実問題そう簡単に行く筈がなかった。
「お前、相手は魔王だぞ?!
分かってんのか?!″足りない″んだよ!!
戦力も!
装備も!!
レベルも!!!
何もかもが″足りてない″んだよ俺らのパーティわ!!!
こんな変人3人を引き連れた最弱職がリーダーのPTなんかが攻め込んでも
綺麗に箱詰めされてこの駆け出しの街にクーリングオフされるのがオチなんだよっ!!」
ゼェハァ…と息を荒げる俺の話を聞いていたアクアが
先ほどの勢いとは裏腹に自信有り気に切り返した。
「フフン♪
馬・鹿・ねヒキニート。
わたしがまさか何も考えずに言ったと思ってるの?w」
思っていましたとも。
指を「チッチッチッ♪」と横に振りながら言ってくるこいつの顔を殴りたくなってきたが、話が進まないので聞き流す。
「ほら、あんたなら知ってるでしょ?
そう…『低レベルクリア』よ!!
見たことあるわよ私。
最低限のレベルでラスボスを倒す勇者…凄いじゃない!
憧れるじゃない?!
ロマンで満ち溢れてるじゃない!!
あんたと同じヒキニートに出来るならわたしにだって出来るわよ!
そんな事を達成できた暁には、
街中…いえ!世界中から賞賛され、讃えられ、崇められ!
みんなわたしが女神であるって認めてくれるじゃない!!」
………は?
「…ってアホかぁぁぁ?!
低レベルクリアってなんだよ?!
その聞いたことある言葉を意味もよく知りもしないで簡単に使うんじゃねぇぇ!
そんなのただの動画勢の戯言と一緒じゃねぇかこの駄女神がぁ!!
って言うか、それ結局何も考えてないのと一緒だろ!
まず!
この世界を低レベルでクリアした勇者の前例が無い!
そもそも魔王に関する詳細が一切無い!!
普通にレベルカンストした状態で挑んでも勝てるかどうかも解らんのに攻めれるわけないだろ!
この馬鹿!!
今まで[アリ◯ハン]で[スラ◯ム]や[お◯がらす]とかを倒すのがやっとだったのにいきなり[メ◯ルキメラ]や[ドラ◯ンゾンビ]とかが犇めく(ひしめく)[バ◯モス城]に乗り込むようなもんだ!
死ぬ!
即死ぬ!
俺らのターンは帰ってこないでそのままゲームオーバーだ!!」
「何よ!?
何訳わかんないこと言ってんのよ?!
じゃぁどうすんのよこのクズニート!」
「やかましい!世界の超大作の常識も通じないのかこの遊び人!?」
「パンツ脱がせ魔!」
「クソビッチ!」
「ロリコン!」
「ノーパン!」
「〜〜〜」
「〜…」
「朝から何を騒いでいるんだ二人共…」
「まったく…相変わらずですね、この二人は。」
…などとくだらない口論を繰り返す中、心配そうにアクアを見つめるダクネスと、
呆れたようにため息交じりで俺を見るめぐみんが用事を終えて戻ってきた。
「何かいいクエストはありましたか?
私はここ数日手応えのあるモンスターを倒していないので、魔力が満ち溢れていますよ!
…さぁ!我が爆裂魔法で生きとし生きる物全てを灰燼(かいじん)と変えて見せましょう…!」
「そうだな。
最近は互いに忙しかったせいもあってまともなパーティ狩りに行けなかったからな。
…ハァ…///
早く強くて///
重い一撃を…ック///
受けたい…ハァ…///ンハァ…!///」
殺る気に満ちたロリッ娘と、
犯(られ)る気で満ちた変人二人が話しに割り込む。
収集つかねー…
「そうだわ!
ちょっと聞いてよ二人共!
カズマったら遂に…
『…ッフ、借金をチャラにするにはやはり″魔王討伐″!これしかないZE☆さぁ行くZE☆打倒魔王!!(※声真似)』
って話をしてたのよ!」
「おい駄女神!誰の真似だそれ!つうか似てねぇし!言ってもいねぇし!!」
…マズイ、この展開は…
「「…カズマ……」」
嫌だ…聞きたくない…聞きたくない!!
「やっと決心がついたのですね!
待ち焦がれていましたよ!
さぁ!カズマと一緒に磨き上げたこの爆裂魔法のその威力!
魔王に知らしめに行きましょう!!!」
「か、カズマ…///
魔王の城で…
も、もし…トラップがあったら…///
私を囮に…ンっ!…したり…///
毒の沼などがあれば…ハァ…///
踏み台にし…したり…///ハァ…ハァア↑↑…///」
ヤッバッイぃぃ!
思ってたより8割り増しでこいつらの気持ち悪さが高まってるぅぅ!!
こいつら自分の性能を棚上げしてやりたいことだけしか考えてねぇじゃねぇか!?
なんとかこの暴走を止めなければ確実に終わる!何もかも!!
「お前ら落ち着け!!
そもそも!魔王の城に行くには残り7人(ウィズは省く)の幹部を倒さないとダメだし、
魔王の城に行くための足が無い!
そんな遠征出来るほどの旅費も食料も無いぞ!!」
言われて思い出したのか、すると俺の必死の説得が奇跡的にも変態3人の耳に届いたようにさっきまでの盛り上がりを無くし静けさを取り戻した。
「…そう、ですよね。そう簡単にはいかないですよね」
「はぁ、また暫くは我慢するしかないようだな」
「………」
よしよしぃ、めぐみんとダクネスは諦めてくれたようだ。
しかし、なぜかアクアは俯いたまま顔を上げずに黙っている…不気味だ。
するとそこへ
「…?どうかなさったんですか?」
聞き慣れた声が俺たちの視線を奪う。
そこにいたのはたまたま買い物帰りにギルドに立ち寄っていたウィズだった
…
……
………
「まぁ、そんな事が…」
ウィズにさっきの話の説明をした。
どうやらウィズは街で珍しく衝動買いをして大荷物になり持ち運びに困っていた所、
俺とアクアの声が聞こえたためギルドに立ち寄り荷物持ちをお願いしにきたそうだ。
荷物持ちのお礼にと魔道具店で美味しい紅茶を振舞うと言うのでせっかくだから頂きに来たわけだ。
「…んっ…んっ…プハァ!
は〜ぁ、魔王討伐も楽じゃないわねぇ〜。
あとぬるかったからもう一杯!!」
「す、すすすすみません!?
ただいま!!」
品性のかけらもない残念女神がウィズの淹れた紅茶を一気飲みする。
こいつなんだかんだ言いながらウィズの紅茶気に入ってんじゃないのか?
「しかし、このままってわけにもいかないからな。
もっとこう…金銭面はとりあえず置いといて、経験値を一気に稼げるクエストとかないのかなぁ。
レベルが上がれば多少無理してでも遠征して、より効率の良いクエストなりダンジョンに行けたりするのになぁ…」
「いいえ!先ずはお金よ!
お金さえあれば高い装備品を買い揃えダンジョン攻略を楽に出来るわ!
そしてぇ、余ったお金で美味しいご飯とぉシュワシュワとぉ…///
あぁあとアレやりたいわ!
お金風呂ぉ!!///」
「そうですね、大量に湧くモンスターに我が爆裂魔法を放ち一撃で仕留める…
ハァ…///
最高…デス…えへへ///」
「レベルが上がれば、多少の…
いや!もっと無茶な所に!
ア、アァァアッ…!///(ビクンビクンッ)」
人が真面目に話してんのにこんのド変態どもが。
などと考えているとアクアが後を追うように口を開く。
「はぁ〜あ!
魔王の城までピュッ!って行く方法なんて無いかしらぁ?」
まぁぁぁた、ふざけた事を…
と言おうとする前に
「あっ、あのぉ、
一応あります…よ?」
「「「「………え?」」」」
アクアの紅茶のお代わりを持って戻って来たウィズの口からそのふざけた言葉を肯定するかのような意外な答えが返ってきたのだった。