《この素晴らしい現代に爆裂を!》
※注意※
この作品は、アニメ「このすば」を見た主の妄想を書き起こしたものです
・本編との直接的な関係はありません
・この作品はアニメ版第1期全10話+OVA版までの設定を元に書いています
・この作品には主の妄想による追加設定が描かれています、前作の『東京編』を読むことを推奨いたします。(宣伝)
・この作品はフィクションであり、実在の人物、場所、建物とは一切関係ありません
それでもよろしければ、どうぞお楽しみください。


comes season
   in summer
#5
《この常夏のビーチでバカンスを》
後編



「…か、カズマぁぁ〜!
…て、てて手を離さないで…くださいね!
…ぜ、絶対ですよ?!」

「わかってるよ…ってかここなら足がつくから溺れねぇよ」


俺はめぐみんと向かい合わせになるように立ち、めぐみんの両手を繋ぎながら後ろに下がる。
めぐみんは沈む身体を必死に浮かせようと足をバタバタと動かしていた。
しかし緊張しているからかその足はピンッと伸ばされ力が入りっぱなしとなっている。
これじゃあいくら練習しようが泳ぎようがない。


「おい、足に力入れすぎだ。
あとバタ足はもっとゆっくりしろよ。」

「で、ででですが…それじゃ溺れちゃいますよ!」


いや、それ逆効果だから。
泳げない人が溺れる理由の第1位の
『泳ごうとする』ことをこいつ理解していないな…


「はぁ……わかった。
……めぐみん!」

「?」

「後ろを向け」

「…?
はい、こうですか?」

「そしてゆっくりと、目を閉じて力を抜け」

「な…何をするんですか?!」

「いいから、言うことを聞け」

「あ…は、はい!」
(ドキドキ…ドキドキ…!)

「そしてバンザイをするんだ」

「は、はい!バンザ……い?」

「そのままゆっくりと後ろに倒れるんだ」

「……??????」

「よし、もう目を開けてもいいぞ」

「はい…眩しいっ!
……わぁ!?」


俺は背泳ぎの状態となっためぐみんの上げた両手の手首を掴みながら後ろに下がる。
バタ足もなく、ただ腕を掴まれているだけで自分の身体が水に浮いている不思議と開かれた瞼から見える蒼く美しい視界に驚きを隠せなかったようだ。


「どうだ?
何もしなくたって浮けるだろ?」

「はい…凄いです……」

「よし、この感覚を覚えておけよ」

「わかりました!頑張ります!」


しばらくこの背泳ぎの状態をしてめぐみんに水に浮く感覚を覚えて貰い、ついでに水面に浮かぶめぐみんの水着姿を堪能してから再び練習を再開した。

めぐみんがある程度泳げるようになった後でアクアとダクネスを加え、順番に荷物番を交代しながら俺たちは海を満喫したのだった。


「はぁ〜…ちょっと疲れたなぁ〜!」

「カズマ、お疲れ様です。
はい、ソーダ買ってきましたよ」

「お……あぁ……悪りぃな、別に良かったのに」

「いえいえ、ちゃんと約束しましたし
一番冷えたのを選んできましたので飲んでくださいね」

「そか、じゃあ遠慮なく頂くよ」


俺はめぐみんから手渡されたソーダを口にする。
……うん、よく冷やしてある。
この半日の疲れが抜けるような、そんな気がした。
普段は家から出ないでネット三昧だったが、たまには海も悪くはないなと思った。


「ふぅ…一息ついたらまた泳ぎに行くか」

「そうですね、次はあそこに行きましょ……おや?あれはなんですかね?」

「ん?」


めぐみんが指差した先には野次馬が集まって何かを話し合っていた。
結構深刻そうな顔付きをする人もいる…何かあったのか?


「なんだろうな?ちょっと見に行くか」

「そうですね、行きましょう」

「……すいませぇん!何かあったんですかぁ?」

「あぁ、どうやらここいらの海水がなんか『変』なんだとよ」

『変』……?」

『しょっぱくない』んだと。
海水じゃなくなってるみたいなんだ」




……海水じゃ……ない?




「変だよなぁ〜、飲めるぞこの水。」

「おい!?不用意に飲むなよ!」

「別に問題ないんじゃねぇの?」

「いや…もしかしたら新しい水質汚染か……もしかしたら海水を狙ったバイオテロとか……!」

「そうじゃなくても、このままじゃ海水魚たちが死んじゃうよ!!
なんとかしなきゃ!?」

「だが原因はなんなんだ……?
どうやったら塩分濃度が高い海水をこんな広範囲に真水になるんだ?!」




……これは、ひょっとして……




「ふぃ〜!疲れたわぁ〜!
カズマさぁん、あたしにもそのソーダよこしなさいよぉ。
………っって?!いきなり何するの?!」


俺はたまたま休憩に海から上がってきたアクアの手を取り、指を持っていたソーダに突っ込む。
すると、ソーダはたちまち薄らいでいき、数秒経たずに真水へと変わっていった。


「……おいアクア、お前…女神じゃなくなったんじゃなかったっけ?」

「何よ突然、そりゃ今は女神じゃないけど…でもまだあたしには
女神としての力くらい残ってるわよ!」


………ということは………


「っていうかせっかくのソーダがもったいないじゃない!新しいの買ってきなs…ぁイタァァァ!?」

「…こんのバカがァァァァァァァァ!!??」



それから俺たちは気付かぬうちに自然破壊をしていた罪悪感から周りの人達に知られる前に逃げるようにその場を去ったのであった。

もう、海には行けないな……


…翌日…

「(次のニュースです。昨日◯◯海水浴場にて海水が真水になる、といった現象が起こりました。
周囲の人々からは水質汚染やバイオテロのせいでは…と噂をされておりますが、原因は今の所不明となっております。
現在、この環境破壊の原因の調査に当たって………)」


「なんか、凄いことになっていますね……」

「だなぁ、ったくせっかくの休日が台無しだよ」

「まぁまぁ、次からはプールに行けばいいじゃないですか。
せっかく水着を買ったのですから、着れるうちに行けるだけ泳ぎに行きたいです!」


めぐみんのことだからあと数年してもその水着は着れそうな気はするが、勿論口には出さない。


「そうだな、また来週辺りにでも行くかぁ」

「はい!!」


するとそこへダクネスが帰ってきた。


「あぁカズマ、めぐみんおはよう。
…これは昨日の記事か?」

「そうだよ。
まったく、あの堕女神は人間に堕ちてもまだ余計な力を残しやがって…」

「ははは……ところでそのアクアはどうした?
朝から見ないが…?」

「あぁ、あいつには今罰としてある仕事に行ってもらってるよ」

「ある仕事?」

「なんですかそれは?」

「あいつにピッタリなやつさ」




「イヤァァァァァア!
なんか変な虫が足につくんですけど!!??
ヌメヌメ!!
ネチョネチョ?!!
ヒィィイ?!なんか踏んだぁ?!
今なんか『プチっ』っていったぁぁ!!」

「お姉ちゃん頑張ってぇ!」

「いやぁ最近の娘は偉いねぇ、嫌がりながらもこんな仕事を引き受けてくれるなんて…しかもボランティアだなんて…」


アクアには罰としてまだ掃除の行われていない学校のプールの掃除へと行かせた。
ちなみにこれからあと3件ほど別の学校のプールにも掃除しに行く予定だ。
その無駄な取り柄を少しは役立ててこい。



To Be Continued…