ラ・リオハ州のログローニョという大きな街から、西へ行くとカスティーリャ・イ・レオン州のブルゴスという街に着きます。
この記事でご紹介するエスカライは、ログローニョとブルゴスの真ん中あたりにある、谷間の街です。「リオハ・アルタ」とう地方に立地します。人口約2000人の小さな街ですが、スキーリゾートとして知られています。まさに自然いっぱいの小さなかわいらしい雰囲気の街です。
エスカライで必ず泊まりたい!ガストロノミーホテル「エチャウレン」(Echaurren)
現在で5代目、3兄弟が舵をとっています。外観は伝統的な昔のスタイルを残していますが、内装は全面リニューアルされていてとてもモダン。ホテルの部屋はミニマリストでお洒落です。部屋の窓から見える風景は、緑の芝生(夏なら)と向かいにある石造りの豪華なお屋敷。いかにもスキーリゾートな雰囲気です。
が、やはりこのホテルの目玉は食。ガストロノミーホテルと呼ばれるだけに、ホテル内にはミシュラン2つ星の「エル・ポルタル」(El Portal)をはじめ4つのレストラン、バルがあります。「エル・ポルタル」の料理は細部まですごく凝っていて絵画のようなタイプ。
そして「エチャウレン・トラディシオナル」は、今のオーナーたちのお母さん、マリサシェフが切り盛りしていたレストランです。コロッケやひよこ豆の煮ものなど家庭の味がエレガントな雰囲気で味わえます。
「ブリスト・エル・クアルティート」は、今のオーナーさんたちが子供だったとき、学校から帰るとお菓子を食べていたというカジュアルなレストラン。
そして「タパス・バー」。4つのレストランそれぞれで全然違うメニューを楽しませてくれます。オーナーの1人でシェフのフランシスさんは、国外も含め様々なレストランで仕事をしてきましたが、休みごとにエスカライに戻って家の厨房を手伝っていたそうです。
エスカライの街がとても好きで、お母さんが築いたレストランの名声を守ろう、そしてさらに良くしようという意気込みがひしひしと感じられました。お母さんのレシピで作るコロッケは地元の人に愛される名品。
バルセロナも含め取材をしているとコロッケが名物というお店はかなり多いのですが、このお店のコロッケ、さすがです。ホワイトクリームの固さが絶妙で生ハム入り。
朝食までワクワクさせてくれます。手作りのクアハーダは、ヨーグルトのり味わい深くチーズより軽い、不思議なおいしさなのでお試しあれ。