14歳の将棋士、藤井君の活躍で、日本でも注目されている
モンテソーリ教育。
バルセロナでも少し前から流行しています。
私は子供の教育に情熱をかけているタイプではないので、
あまり詳しくないのですが、ママ友は子供がまだ赤ちゃんの
頃からモンテソーリ教育の本を読んだりしてとても興味を持っ
ていました。
なのでよく聞いていたんですよ。
それ何?
って。
大人が指図して教えるのではなく、子供の自
主性を育てる教
育。
という抽象的な返事しかかえってこなくて(本読んでても)よく
分かりませんでしたが、そういうものがあるんだな、くらいに
思っていました。
その後子供の幼稚園入学にあたり、彼女の近所の学区に公
立で2校モンテソーリ系の学校があったので、抽選(第一、第二、
第三希望を提出して、人気の学校なら抽選なのです)を申し込ん
でいたけど、2校とも落選。
私の子供の学区にも1校あったので応募してみたけど(よく分か
らないまま)やっぱり倍率が高くて補欠にもかからず。
そんななか、主人がモンテソーリ教育を受けていたことが発覚。
主人はスペイン生まれで幼少期はアルゼンチンで暮らし、その
後高校からスペインで、大学でアルゼンチンに戻り、その後はい
ろいろ…。
という人なのですが、ブエノス・アイレスで入った学校がイタリア系
の学校でモンテソーリ教育でした。
教育に宗教(カトリック)を取り入れない、という点で斬新だったよ
うです。
そして、彼の自主性は半端ありません。
超理系で、計算とか得意なので、買い物するときも値段だけ見て
買わず、ちゃんと何グラムいくらか計算して得なものを買っている
という…。
文系の私には目から鱗。
私が文章を書く仕事では、彼が写真を撮るのですが、私のクライエ
ントさんは日本人です。
時に非常に細かい要求があり、それを彼に伝えるのですが、自主性
が身につきすぎている人だけに、要求を鵜呑みできないのです。
とは聞いたけど、こういうほうがいいだろう。
なぜなら、あれこれかれこれ…。
ちゃんと理論もあって、正しいとは思います。
クリエイティブな仕事だから、少しは受け入れられることもあるのです
が、日本のお仕事ってアレンジは迷惑にしか思われない気がします。
例えば、会社にお勤めで、上司が出した仕事を指示とちょっと違うよ
うに仕上げて提出したとします。
こうこうこうなので、このほうがいいと思ってこう
しました。
ほんとにそのほうがいいこともあれば、よくないこともあると思います
が、
ほう、いいね。
と受け入れてくれる上司は多くないかもしれません。
いらんことしよってー。
やり直しっ。
って言われたら、モンテソーリの自主性、つらいかも。
突き抜けるなら、いいと思います。
でも日本的な会社で勤めるには(部署にもよると思いますが)、モン
テソーリ、大変なんじゃないかなあ。
まあでも外資系の企業もたくさんあるでしょうけど。
自主性を殺さずにうまく周囲と協調して仕事をする・・・という課題が
必須かもしれません。
主人はモンテソーリからスペインでカトリックの高校に入ったのです
が、やはり
自由人
すぎて、(カトリックの生徒のあるべき姿と比べると)学校から親が呼
び出しくらってばかりでつらかったみたいです。
でも自分の行動の何がいけないのか、さっぱり分からなかったそうな
のです。
ここまで書いてなんですが、モンテソーリが悪いとも社会が悪いとも
思いません。
主人は、鵜呑みということができない性分なので、暗記は苦手。
ただ覚えとけばいいことでも、理由を探して分析し始めるので、単語
1個覚えるのにどれだけかるねん…というような。
暗記もので点数を稼いできた私には理解できません。
ちなみに、我が子も、作り方解説つきのレゴを作り方通りに作りたく
ない人で、幼稚園で決まったことをしなければならないのが退屈だと
言っています。
教育を受けていないにしても血筋でモンテソーリ観があるのかしりま
せんが。
モンテソーリ、私の周りではこんな感じです。