バルの立ち上げに携わったことがあります。
準備に準備を重ねて、ゴーサインを出してオープンするものだ
と思ったら、さすがのスペイン人。
準備整わないままオープン。
パン・コン・トマテ(というバルセロナの名産なのですが、パン
にトマトを擦り付けて、オリーブオイルを垂らしたもの)を急に
厨房ではなく、カウンターでウェイターが作ることになり、でも
忙しくてトーストされっぱなしで店に焦げたパンの匂いが充満
したり。
厨房と給仕係の代表は、喧嘩ばっかりで客席まで聞こえてた
し。
あるとき6人グループでサングリア 大。をオーダーされて、
ピッチャーがないことに気づき…。
事情を話して
サングリア大、ありません。
と言うものだと思ったら。
ウェイター代表の指示が、
走って買いに行け!
同僚が走って買いに行って、洗って、値札のシールとか外し
て大慌てで作って出したけど。
あまりの遅さにお客さんは疑い深くなっていて、お会計のと
きに
サングリア大、レシートを見ずにいくらか
言ってみろ。
と言われました。
知ってて、合ってたからよかったけど、
高けーんだよっ。
って怒られた。
てか、遅かったよね。ごめん。
究極は、ミネラルウォーターが1本もなかった日がありました。
これは、完全に業者にオーダーする役目のウェイター代表
のミス。
ミネラルウォーターガス入りもガスなしも、どっちも1本もなく
なって、しかも炭酸なしのジュースも置いていないお店。
ウェイター代表は
コカ・コーラか、ファンタを売れ。
と平然と言っていましたが、自分はドリンクのオーダー取りに
いってなかったわ。
炭酸が苦手な人って多いですよね。
私もコカ・コーラと食べるのは嫌いです。
で、
ミネラルウォーターがないなら、水道水を1
杯ください。
と言われたんですが、
バルセロナでは水道水は基本飲めないので、
出してはいけない。
何かあったら責任とれないから。
と言われて、もーこのときばかりは恥ずかしすぎた!
神経質そうなフランス人のお客さんで、めっちゃ怒ってた!
そりゃそうだ。
この仕事は、大きな仕事を終えた後にぽっかりと時間の
余裕ができて、急に仕事がないことに焦って、
働きたいっ。
と泣きながら話してたら、次の日降ってわいてきた仕事で
した。
焦ってた自分に、すごく笑えた。