
どこの国でも同じなのかは知りませんが、スペインではレストランの仕事は3K。
きつい、汚い、給料安い(じゃなかったっけ?)。
あ、危険、でしたね。
それでも料理人の仕事は、フェラン・アドリアなどモダンスペイン料理の巨匠たちのおかげで、ブームではあります。
ちょっと前までは勉強はできないし、何がやりたいかも分からないけれども遊ばせとくわけにもいかない家庭の子たちが、
じゃ、料理でも習いなさい。
とか、
近所のあそこのバル(レストラン)ででも働きなさい。
と言われて入っていた世界。
今は、もっと高いところを目指している人たちも多いです。
もちろんその反対で、食い扶持と割り切って、何気に働いている人たちもいます。
両者の差は、はたから見ても明白ですよね。
朝は10時とかから夜は夜中まで(もちろん途中休憩があるとはいえ)、立ちっぱなしで強烈なお仕事だと思います。
その割に太ってる人も多いのが、またいい。
私は厨房では働いていないけど、いくつかのレストランでソムリエをして、ホールの仕事も大変なんだけれど、それでも料理人はもっと大変だなと思ってました。
日本から日本料理店に招かれた料理長とか、ある程度経験と技術がある人たちは別として、まだあまり経験のない若い人たちが、海外のレストランで働くには、ほんと強くないと。
言葉の壁もあるだろうし、3Kなだけに、腐れた人たちもいるし、殺気立った雰囲気のこともあるし、ケンカ腰な人もいるし。
いろいろ乗り超えて、いい仲間や上司に恵まれることもあります。
強さと技術もきっと身についてる。
日本人は勤勉で器用だから、有力な上司に気に入られることもあるでしょう。
そうやって経験を積んで、日本に戻ってお店を開いた人たち、ほんと凄いなと思います。
頑張ってこられた姿がなんとなく想像できるだけに。
海外で働いてみたいと思っている料理人の方々には是非チャレンジしてみてほしいです。
無責任だけど。
そして今、海外の厨房で頑張ってる方々。
心から応援しています。
レストランのおいしい料理の背景を知ってみたら、さらにおいしくなると思いませんか?
私はレストランを取材して記事を書きますが、批評家ではありません。
点数をつけたりするのは好きじゃないし、悪いところを探すより、いいところを見つけたいと思っています。
悪いことばかりの場合は、書かない…かも。
そのうちホールのお仕事についても書いてみたいと思います。