自分を認める=自己肯定。
これ、地中海人はとても得意です。
ソムリエ時代に仲良くしていたウェイトレスの女の子がいました。
彼女は私より10歳くらい若かったのですが、レストラン学校出身で、15歳から一流のレストランでサービスの仕事をしてきたという、ベテランさん。
仕事は早く、作法もエレガントではあるものの・・・
裏ではとても適当で仕事は雑。
きれいに盛り付けられた料理の飾りが崩れたりすると、さっと素手で触って直したり、朝食部門の冷蔵庫をあさって、仕事中にサーモンとか食べたり。
うまく隙を見てやりたい放題。
私と中国人、フィリピン人の同僚はどん引きでした…。
(スペイン人にはよくいるタイプなのです)
まあ、でも気のいい子だったので、適当に距離を置きつつ仲良くしていました。
が、ある時彼女がオフィス(レストランの裏側)で、オーダーミスで余った料理を隠れて食べていたのですが、それがオーダーミスではなかったことが発覚。
猛烈に忙しく働いている料理人たちに、もう一皿余分に作ってもらわなければならないことに。
お客さんも待たせていたし。
私だったら、ミスに気付いた上司や料理人たちに速攻謝って、できるだけ早く作ってもらうようにお願いします。
が、彼女はとてつもなく落ち着いていて
これが私。
開き直った!
このような人たちに揉まれて、随分慣れてきている私だったけれど、さすがに呆れて、
もうちょっと謙虚になりなよ。
と、思わず言いました。
今思えば私も傲慢だったのですが。
当時は、この子謙虚なんて言葉知ってるかな、生まれてから一度も言ったことない言葉かもしれない、と思いました。
ところが、しれっとして
私、十分すぎるくらい謙虚だわよ。
私、唖然。
どうですか?
少しくらいおっちょこちょいで、失敗してしまった自分も認めてあげられそうだと思いませんか?
これが私。
この言葉、よーく聞きます。歌謡曲もあったし。
言い訳にして開き直るのはよくないけれど、世界にはこんな人たちもいるということで。
自分を責めずに!