犬森祥子、バツイチ、アラサー、職業は「見守り屋」。営業時間は夜から朝まで。様々な事情を抱える客からの依頼で人やペットなど、とにかく頼まれたものを寝ずの番で見守る。そんな祥子の唯一の贅沢は、夜勤明けの晩酌ならぬ「ランチ酒」。別れた夫のもとで暮らす愛娘の幸せを願いながら、束の間、最高のランチと酒に癒される。腹の底から生きる力が湧いてくる、絶品五つ星小説!


昼飲みっていいですよね。他の人が仕事の合間にランチをとりにきているところを横目に飲むときの、優越感と申し訳なさの入り混じった感情かなりいい。私も夜勤のある仕事をしていたときは昼からお酒を飲む機会がありましたが、酔いが回るのも早いしすぐにいい気分になれて楽しかったです。


寝ずに一晩見守り屋をやった後の祥子ならなおさら酔っ払うはずですが、祥子には素面で家に帰りたくない理由があり・・・。別れた旦那、かなり嫌だったな。どんな経緯で結婚したにせよするのであれば覚悟を持ってほしいし、嫁姑で問題があるなら嫁の味方であるべきだし。再婚するかもと話してきた時の自分のことしか考えていない物言いもかなりムカつきました。まぁ祥子目線で語られる物語なのでフェアではないですが。


見守り屋を頼む人たちにも本当にいろんな理由があって、重たい事情を抱えた人も多いんだけど、漫画家の先生が寝付くまで自分のやらかした話をただ聞いてもらうだけの回が面白かったです。共感できちゃう。


色々とままならないこともあるけど、美味しいものを飲み食いしたらちょっと元気をもらえるし、「食べることは生きること」とはよく言ったものです。


ただ私がお米を食べながらお酒が飲めないタイプなのでそこだけは相容れなかったかも!笑