たとえば
私は目に見えないものが怖い




その辺にいるウイルスとか
ネット上で飛び交う情報電波とか
オバケとか幽霊とか、

あとは
愛とか、夢とか、人の心とか。



形の無いものが怖い
いつのまにか失くしたことにも気づかず
知らぬ間に手にしていたことにも気づけず
ただ目の前を行ったり来たりしてるかもしれない
そんな存在がこわい


かといって


目に見えても怖い。



ウイルスが目に見える世界は怖い(そんなアニメがあったけど、あんなに可愛けりゃまぁいいかもしれないけど)

情報が目に見えても怖い(いつでも四方に気を配っていないとぶつかりそうになるくらいには飛び回っていそうで)

オバケも幽霊も絶対怖い。そのへんにうようよされていても困る、本当に困る。




愛は、見えて欲しい時と
見たくない時がある。


夢は、そりゃ見たいけど
たくさん傷つきそうだし。


人の心が見えたらきっと
まともになんか生きていけない。






見えなくていいものは、
ちゃんと見えない世界。





よくできてるけど
少し寂しい色をしてる世界




でも一番怖いのは





目に見えてるものが
全てだと思い込んでしまうことと


目に見えないもの以外は
ちゃんと見えてると思ってしまうこと







わたしが世界で一番好きな本で
「大切なものは、目には見えないんだよ」
って一節があるのです(星の王子様より)



大切なものが怖いものだなんて
大変な世界に生まれてきてしまったものである



大切だから、
怖いのかもしれないけれど






見えないことは怖いけど
大切なことを見えないフリすることだけは
したくないなと、思うのである。






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