手術開始


体にはモニターの電極やら、除細動器の対極板やらがペタペタ。

鼠径部のあたりのみ露出された状況で、下は足の先~上は顎の下まで、処置用シーツや青い滅菌布で覆われ準備完了。


時計午後3時頃のこと。


左側には心電図波形や、胸部のX線画像などを映し出す巨大モニターがテレビ

その手前に鎮静剤(アタP+ソセゴン)の点滴ボトルがぶら下がっており、摘下が始まっていました。


「冷たかったらごめんなさいねー、足の付け根に消毒薬を塗りますね」と、女医さんの声。

鉄板の上で焼かれたお好み焼きにソースを塗るような感じで、両鼠径部に消毒薬が塗られました。冷たいのを覚悟してたけど、ぬるいぐらいの温度になっていて、全然冷たくなかった。優しい気遣いが嬉しかった。


この間、心室性期外収縮は二段脈やら2連発やらがバンバン出ていてハッ

執刀医のA先生が来て、「よかった、ちゃんと出てくれてるね、頑張ろうな」と言い、去っていきました。

他のカテ室での処置をしなければならず、序盤は姿がなく、遠くの方から「A先生はあっちに入ってるから、B先生(女医さん)、右心室まで入れる所までお願いします」という声が聞こえてきました。


ちょっと心細い気もしたけれど、B先生は優しく声をかけてくれて、安心しました照れ


鎮静剤はまだ効いてきてはいない段階で、右鼠径部に局所麻酔の注射が始まり、痛みをこらえ、、、痛みは、まぁ想定内だったけれど、局所麻酔が浸透するように鼠径部を軽く揉み揉みされている感覚がくすぐったくて力が入ってしまった。

そうこうしているうちにシースとカテーテルの挿入。想定内の痛みだったから堪えていたけれど、鼠径部のやや上あたりに急にズキンと強い痛みが!!

思わず「痛いっ」と言ってしまったえーん


でも、B先生は「痛いよねー麻酔追加するから大丈夫だよー。痛かったらまた言ってね。」と迅速に対応してくれて、無事にカテーテル挿入。

心臓のとこまで入ってくると、なんとなく違和感、うっすら圧迫感みたいなものを感じました。

(あ、これPVC連発した後の胸部の違和感に似てるなー)

とかぼんやり思っていたら、

(あれ?なんだかぼーっとしてきた)


その頃、A先生が再び登場。

「じゃ、今から造影剤を入れたり、バルーン膨らませて3Dマッピングをして不整脈の発生源を探っていくからね。痛くて我慢できなかったりしたら言ってね」と声をかけてくれて、ぼーっとしてきた頭も冴えてきたびっくり


A先生が鼠径部に入ったカテーテルを操作している中、C先生(カテアブについて説明してくれた男性医師 : 上図)が私の顔の横にきてくれて、今やっていることをわかりやすく説明してくれ、ぼーっとしながらも状況を確認出来て安心して治療を受けることができました。


その後、なぜか、不整脈が出なくなってしまうハプニング。

これを恐れてたんだよね、、、。


誘発の薬剤を使用し、不整脈を起こしたり、

ペーシングの人工的な電気刺激で脈を早くしたり、、、なんだか、操り人形のような、、、自分の体じゃないかのような感覚がありましたが、それほどの苦痛はなく、半分ぼーっとしながら、治療が進んでいくカテ室の中を観察したりしていましたキョロキョロ


そう、この時は余裕がありましたが、、、


いよいよ、不整脈の発生源を焼く時は、痛かったー。

前胸部の強い圧迫感と、右肩の痛みが何度も何度も襲う。。。

A先生の「じゃ、いくよー」のかけ声のあとに、焼灼している間中鳴る小さめの「ピー」という音。

それとともに、だれかまた違う男性スタッフの声「10秒、、、20秒、、、30秒、、、40秒、、、」


A先生「60秒まで行くー」「次、プラス10秒で、、、」


こんな風なやりとりが聞こえる。


(なかなかの痛さ、、、心筋梗塞や狭心症の痛みはこんな感じなのかな、、、)


C先生が向こうの方のモニターのところから、「この2連目の波形、近いね」「いや、ちょっと離れた」「これはさっきのと同じかぁ」・・・などの声。


A先生が「じゃ、このさっきの波形、称号お願いします。

なでといったり、、、

そしてまた、不整脈の発生源を焼く、焼く、焼く。。。


ショボーン痛い。。。


最後の方は鎮静も切れてきてるし、ひたすら胸部と右肩の痛み、というか圧迫感との戦い。


次は痛いって言おうかなぁ、、、と思っていたとき、A先生が顔の近くに。

「本当は自然に出る不整脈で焼き切れたかの確認ができたら一番良かったんだけど、ちょっと出そうにないねー。誘発しての確認は出来たから、終わりにするね。お疲れ様。また、外来で今後のことは相談していきましょう。」

と、優しく声をかけてくれた。


ニコニコ「ありがとうございました」

と言いました。


時計時計をみると17:55。

約3時間かかったようです。



A先生をはじめ、先生方やスタッフの方々に感謝です。


そのご、無事、ストレッチャーで病室に戻りました。