今日の放課後も娘は遊びに出かけてしまった。


少しでも宿題をやってから行ってほしいのに、

何回言っても彼女には伝わらない。



諦めて、使った体操服や給食セットを洗うためにランドセルを開けると、あってはならない光景が・・・



「え? なにこれ」



いつも肩にかけて持ち歩く水筒が、なぜかランドセルの中で横たわっている。

しかも、水筒カバーは一目見ただけで濡れていることがわかるほどビショビショ。



やっちまったな。



一瞬、思考が停止したが、すぐにそんな言葉が頭に浮かんだ。

娘はこれまでにも何度か、水筒からお茶漏れ事件を起こしている。朝、お茶を入れた時点では、必ず漏れないチェックをしているので、どうしてこうなるのかわからない。ある意味、彼女の才能かーーー。



ビショビショの水筒を取り出すと、下の教科書やプリントまで濡れていた。

中には今日の宿題プリントも含まれている。

残念ながら、そのままでは文字が書けない。




急いで、一部屋ドアを締め切り、除湿機とサーキュレーターを全開にして、教科書とプリントを並べた。




それから約2時間。

なんとか、宿題が出来る状態になった。

夕ご飯も食べ終わり、時計は19時を回っていた。




「さぁ、宿題やろうか。」




娘を促すと、勉強机に向かった。

遅れを取り戻せるかと期待したのも束の間、娘は電子メモパットにお絵描きをしていた。



そうきたか。




ある意味、彼女は期待を裏切らない。

そんな簡単に宿題に取りかかれる子ではないのだ。




今日は何時寝られるかな?



もう20時過ぎた。




書き取りはまだ半分しか書けていない。




それでも宿題をやらずに行く子よりはましか。

嫌嫌でも頑張ってくれている。

焦らず、期待しすぎず付き合っていこう。




できれば、水筒は肩にかけて持ち帰るよう、お願いしよう。