「歩いて帰りなよ。まっすぐ歩けばホテルだから。」
まっすぐ歩けばホテルならバスに乗ったって同じじゃない
バスに乗りたがる私に、娘はなぜか心配して歩きを勧める。
月曜日が休みの娘は、職場の皆さんのご厚意により
私がいる間ずっと付き添ってくれた。
パースを経つ日は、午前中の少しの時間で、(お迎えが10:50)
もう一度キングスパークに行きたかったが、娘に反対された
仕方ないので、パース市内で最後のお買いもの。(ホテルから10分くらい)
仕事前に付き合ってくれた娘に、またもや反対されたのだ
「最後なんだから、パースの街並みを味わって帰れば」
はーい。わかったよー。歩いて帰るよー
あ、今度来たときはあのバスにも乗ろう
あ、ポストの形も日本と違う
あ、ユニクロやスタバはないって言ってたけど、サブウェイはあるんだ
娘の言うとおりに最後にじっくり味わった。
See You Again!
楽しかった時間はあっという間に過ぎ去る。
また5時間、国内線に乗ってシドニーへ。
こうして、私の初一人旅は無事幕を閉じました。
めでたし。めでたし。
・・・・・ちょっと待った
実はまだこの後、続きがあるんです。
(長いので興味ない方はここで終わりです。ありがとうございました)
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日本に戻る飛行機に乗った時、不思議な老夫人に会いました。
真ん中の4人掛けの通路側の席に座った私。
その横に来た二人。
一瞬、おばあちゃんと孫・・ かと思ったが、
どう見ても日本人のおばあちゃんと
どう見ても白人の若者。(けっこうイケメン。)
両者に血のつながりがあるようには見えない
他人同士かとも思ったが、白人青年はおばあちゃんの荷物を
オーバーヘッドビンにあげたりしている。
私のすぐ左隣が空いていたが、まるでそこに誰も来ないのが
わかっているかのように、その老婦人は2席の真ん中にどかっと座った。
ただものではないオーラを感じた
そして、すぐさま私に話しかけてきた。
「どちらまで帰るの」
私が答えると、ハワイに長く住んでいるからよくわからないと言った。
そして、
「私は、すごく運がいいのよ。」
「私と会った人は皆、運が良くなるのよ。」
「ただし、良い人間だけね。」
それから老婦人の不思議な話が始まった。
80歳になる彼女は、ハワイに住んで24年。
仙台にも自分のマンションがあって、
数か月単位で旅をしているのだという。
隣りの白人青年は、19歳のドイツ人。
旅先で知り合い、一緒に旅しているらしい (やるね~)
日本が大好きなドイツ人の彼と、今月中は東京で過ごし、
7月は仙台のマンションに数か月振りに戻るのだそうだ。
しかもどの旅も激安ツアーで、8人部屋などの安宿に泊まる。
ルンペンばかりかと思うけれども、意外や意外
○○人のお医者さんや、エリートと巡り合うのだという
(えっおばあちゃん、80歳ですよね~)
車も滅多に通らないようなどこかの発展途上国で、
別のドイツ人男性とヒッチハイクをして移動しようとしたら、
5分で載せてくれる車が現れた・・・とか、
エコノミーの席が、何かの都合でビジネス席に変わった・・・とか、
安いツアーに申し込んだのに、豪華客船に乗れた・・・とか、
持ち歩いているドイツ人の彼の証拠写真まで見せてくれた
ただものではない
私もちょっと突っ込んだ質問をしてみた。
若い頃は、どんなお仕事をされていたんですか
「日本銀行。」・・・・・
「こんな学歴もない頭もよくない私が
日銀に入れたのも運が良かったからよ」
なんともパワフルな老夫人である
その他にもたくさんいろいろレクチャーを受けたので、
10時間のフライトはあっという間だった。
最後に、「楽しかったです。ありがとうございました。」
と言った私に、
「幸せになるように祈ってます。」
と言って、シドニー土産のポテトチップスをいただいた。
奇しくも、手相でこの時期にパースに行った方が良いと言われ、
開運旅行も兼ねて行った旅で、
こんな出会いがあり、運がよくなると太鼓判を押されたのです。
さあ~、わたしのこれからが楽しみですね~
ワクワク
これで私の旅紀行は終りです。
長い長いブログにお付き合い下さりありがとうございました。
めでたし。めでたし
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