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今回はオカンからの電話のお話を。

 

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6月2日の朝は動物病院に行ってたんで、帰宅後のオバハンはグータラ寝てた。

 

その昼下がりに『非通知』の電話が入る。

 

(あ、オカンやな・・・)

 

って、一瞬出ようか出ないでおこうかと迷ったが、最近はあまり電話がかかってきてないので、今回は出よかと。

(以下、オカン=オ、私=私(←当たり前か・・・笑)とする)

 

オ:「もしもし〜〜〜(←猫撫で声)」

私:「はい(←不機嫌にも取れるような低いトーンで)」

オ:「あら?もしもし〜〜〜?(←猫撫で声のまんま)」

私:「聞こえてるって。何?」

 

 

*この時点で、私は(また美容院の話やな?)とピンと来てたのだが、ともかく私の口から決して美容院の話はしないでおこうと。

 

 

オ:「ああ、良かったわ〜。ハサミありがとう〜。」

私:「あ、届いたんや(←それ以上聞かないように努力)」

オ:「うんうん。それと、あんな、何時やったかいな?」

私:「え?何のこと???」

オ:「だから〜、アレやん!」

私:「アレって何やのん?」

オ:「アレやん〜〜〜アレの時間やんか!」

 

*オカンは若干イライラしてるようだったが、昔ならここでオカンはキレてたんですわ。

『娘は親の言う事を聞いて当たり前』『親に従え』『親を敬え』的に以前なら命令口調で言うてたのだが、それを言うたらこの娘は余計に言う事を聞かないという学習効果が出てきてるんだかして、ギリギリ我慢してる雰囲気がある。

 

 

私:「アレの時間ってサッパリわからんやん。」

オ:「だから、アレやん〜〜〜んもう・・・。

   私、言葉が上手い事言われへんから・・・。」

私:「いやいや、ちゃんと話せてるヤン。

   そんな事はどうでもエエねん。だからアレって何?」

オ:「この前言うてたヤン〜!行くて言うてたヤン〜!」

 

 

*この前、歯医者さんに連れてった時に、『美容院には今は行かれへんけど、事態が落ち着いたら行くから』とは言うたが、オカンは最後の『行くから』だけしか覚えてへん。

因みに、『歯医者さんは毎月行くからな!』とも言うてた。

 

 

私:「歯医者さんか?今月も行くで!29日やで。」

オ:「あ、そうなん・・・(覚えてなかった様子)」

私:「ちゃんとカレンダーにつけといてや。」

オ:「そうやなっ。」

私:「せやで。29日な。」

 

 

*私は美容院の話を歯医者さんにすり替えて、オカンに美容院の事を忘れさせる作戦をしてたのだが・・・。

 

 

オ:「それはわかったから(←やや上から目線的に言うた)

   歯医者ちゃうネン! アレや! アレ行くんやろ?」

 

 

*オカンはすり替え作戦には引っかからなかった。チッ。

 

 

私:「どこ行くんよ?(←めっちゃ鈍感なフリをしてる)」

オ:「行くて言うてたヤン!もう〜〜〜!」

私:「もう〜〜〜って、牛かいな?(←ベタなツッコミ)」

オ:「牛ちゃうねんて〜(苦笑)」

私:「今、鳴き真似してたヤン(笑)」

 

 

*ワタシ、必死に美容院を忘れさせようと努力して、しょーもない話を膨らませ作戦をしてた。

 

オ:「歯医者ちゃうネン!もう一つのとこ!」

 

*オカンはこの日はどうしても『美容院』という言葉が出てこなかった模様。

この時点で、『美容院』っていうワードを出そうかどうしようか迷ってた私。

 

私:「もう一つのとこってどこなんですか?」

オ:「だから〜〜〜、(←介護の講座で、認知症患者に対して『だから〜』は禁句やと教えられたのに、認知症患者は言いたい放題なのが地味にムカつく)歯医者さんともう一つ行きたい所ヤン!アホちゃうか?」

私:「誰がアホやねんっ!『アホいうもんがアホや』って、昔、アンタは言うてませんでしたか?」

 

*この時点で、私が我慢できなくなる・・・(苦笑)。

 

 

オ:「それは今日はエエねん。(←オカンの得意分野)。」

私:「美容院かい!」

オ:「そうそう そうそう!」

 

 

*オカンと根比べをしても、こんな感じで負けてしまう。

認知症患者ってすぐ忘れるとよく言われてるが、自分の願望に関してはズーーーっと記憶が維持できる。

っていうか、希望が叶うまで言い続けられるんで、言われてるこっちが辟易してしまう。

 

 

私:「美容院が何時ってどういう事やのん?」

オ:「だから〜〜〜、美容院に何時に行くのかな?って。」

私:「何時って、そもそも予約なんてしてへんヤン!

   美容院閉まってるで!(←オカンの美容院はほんまは

         営業されてるかも知れないが、私が行ってる所は5月

         末までずっと休業されてたんで、ちょっと嘘ついてお

         いた)」

オ:「え!そうなん!?(←初めて聞いたかのような口調

         だが、先日も『閉まってるで』と私は言うてた)」

私:「北海道の美容院でのクラスター感染やってたやろ?」

オ:「そうなん?(←やや不満気な口調)」

私:「今日の東京の感染者数、30人くらいに増えてるヤン。

   まだそこにも美容師さん来てへんやろ?」

 

 

*私は最近また施設のスタッフに美容院の件を確認していたのだが、施設側は『美容院はまだ危ないんで』という事で、6月末までは絶対禁止という事になってた。

 

 

オ:「いや〜ん、困るわぁ〜〜〜。」

私:「だから、この前、髪を切る用のハサミ持ってって、

   髪の毛切ったるって言うてたのに、あんたが、

  『ええわ』って断ったヤンか。

   私だって今年に入ってから美容院に行けてないんやし、

   ボーボーになってるけど、アンタの髪型は意外とボーボ

   ーになってへんし、前髪はピン留めしてるんやろ?

   美容院に行って感染して死ぬのん、アホらしいやろ?

   今度歯医者さんに行く時、またハサミ持ってくから、

   前髪だけやったら切ったるから、ルールは守って!」

オ:「そうやなぁ・・・」

私:「髪の毛ボーボーでも困れへん!」

 

(*以降、省略)

 

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ということで、説得したつもりだが、これが何日効果あるかどうか、カウントしておこうと思ってる。