紫桜月歌

紫桜月歌

月が降らせる静かな想い…どうか、あなたの瞳の水鏡に映りますように…

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…左之助さん。 


久しぶりに呼ぶあなたの名前。なんだか照れくさいね。

もう、探すことも出来ないけど。あれから何年経ったんだろう。懐かしくて胸がいっぱいになって、あの頃の記憶が押し寄せる。

あなたの声や笑顔が懐かしくて愛おしい。


瑠衣、今日も笑ってるか?

泣いたりしてないか?

羽を休める場所…見つけたか?


うん。見つけたよ。

太陽みたいに笑う、その人の隣が私の今の居場所。あなたにどこか似てる。


だから安心して。


それでも…あなたと過ごした時間は今もキラキラ輝いて、少し胸が熱くなる。大切な大切な思い出だよ。


会いたいな。


今も大切なあなた。



今日も笑ってる?





明けましておめでとうございます。


去年はあまりブログを書くことが出来なくて、自分のやりたいこととかよくわからなくなったりして…

なんとなくもやもやした感じで終わってしまったのですが。

今年もたぶん思うように言葉を綴ることは難しいのかなぁ、なんて。

ただ、今は無理をしたくないから。書きたくなったらその時につらつらと言ノ葉を綴り、詠い、自分らしく想いを形にしていきたい…そんなふうに思っています。


私のことをいつも思ってくれている大切な人たちへ。


今年もどうぞよろしくお願いします。





まだ此処に戻ってこれる状態ではないけれど…私がこの目に映したものを、この場所に刻みたいと思う。





偶然か必然かわからない。だけど出逢ってしまった。


時間とか季節とか天気とか、全てが重なって私の目に映った景色。


深浦の冬花火。それを見終わった頃はすっかり藍染の空。新車でスムーズに加速するきつい坂道のカーブの途中。ガードレール越しに見つけたの。


上弦の月明かりが照らす海。潮が引いた岩場がキラキラと反射する。それはまるで何かのイラストやアニメーションみたい。リアルで見れるなんてちょっと感動。



『なんだか、人魚姫が泡になって消えた海に似てる…』



聞こえてきた台詞が意外だった。人魚姫が泡になった時、そんなに真っ暗だったっけ?



『だって、夜だったよ。人魚姫が泡になって消えたのは』



あぁ…そうだったかも。日没までに彼を……


そう、彼女はできなかった。



愛しくて。


ずっと笑っていて欲しくて。


彼の隣にいるのが自分じゃなくても…


幸せでいて欲しい。


そう願ったから。




一人占めしたい。


どんな形でもいいから彼の傍にいたい。


本当は…愛して欲しい。


私だけを。




溢れ出しそうな想いをぎゅっと抱きしめて。


彼女は夜の海に溶けていったんだ。




片割れの月。


一方通行の運命。


真実の愛に気づいた涙。




「もう…苦しいから。この心を溶かしたの…」





あぁ…私はまた相手の気持ちを考えなかったんだ。


自分の気持ちばかり押し付けた。


どうしてもその心が欲しくて。



ごめんなさい。


ありがとう。


逢いたい…



絶対泣かないよ。


ちゃんと笑うよ。


あなたがそう望むなら。



だから本当の気持ち、聞かせて欲しい…



どんなに美しい月の入江もまだ必要ない。


人魚姫にはまだなれないから…