2021年3月19日 ➁
救急外来に来て、最初の診察までは、わりとスムーズ。
救急外来なので、先生は当然、当直の先生。
「やっぱり、胆管つまってますね~。それで黄疸でてますね。 でも、詳しいことは検査して、消化器内科の先生に診てもらわないとなんとも・・。」
「もうしばらく、待っててくださいね~。」
で、そこから、長いこと長いこと・・。待合室のテレビでチコちゃんが終わり、ニュースになり・・やっとダーリンはCT検査に呼ばれたのでした。
(今から・・??・・疲れたし・・)
それから、一人で待つことしばらく・・。「ダーリンさんのご家族の方、診察室へどーぞ」
‥やっと、お声が掛かりました。
部屋に入ると、さっきとは違う先生。
「消化器内科の○○です。 ご主人ですが・・」 私はと言えば、目の前のCT画像に釘づけ。 ・・ま、見てもよくわからないんだけど。
「ここがすい臓なのですが・・」 (ん?すい臓?肝臓じゃないの??)
「ここに、うっすら影があるの、わかりますか?」 (なんとなく・・)
「腫瘍です・・。」
「え? ガンですか?」
「詳しく調べてみないとわかりませんが、ほぼ・・。」 (えーーー!!)
「大きさ、どれくらいですか?」
「大体2㎝くらい、かなあ・・。」 (それって、大きいの?)
「ステージって・・?」
「詳しくはやっぱり調べてからですが、転移はなさそうだけど、門脈に近いんで、どうかと・・。」
「3、くらいですか?」
「それくらい、かと」
ダーリンの母親は8年前にすい臓がんで亡くなっています。
「8年前に、義母が同じすい臓がんで亡くなってます・・。それに、先生、あと少しでダーリンはお誕生日なんです。」
「そうなんですか・・。 お誕生日、あ~ほんとですね」
なんで、誕生日(ほぼ誕生日)に、何てこと言われるんだ・・・
「このことは、もうダーリンは知ってるんですか?」
「いえ、まだなので、一緒に行きましょう」
そして、先生と一緒に点滴中のダーリンのところへ。 同じことを先生が説明して下さり、そのまま入院の手続きです。
「ガンだって・・。びっくりだよね~。」
「だね。ま~、なったもんはしょうがない・・。治るよ」「でも、オカンと一緒か~。」
その後、やっと部屋が決まり、病棟へ。そこでダーリンとお別れ。
私は引き続き、書類やら何やら、色々と・・。
家に帰ったのは、日付も変わって、ダーリン53歳の誕生日になってからでした。
長い、長い、1日でした。
いろんなことがありすぎて、夢なのか現実なのか、よくわからない感じでした。
今思えば、かなり、頑張っていたみたいです。私。気が張ってたんでしょうね~ 涙も出ませんでした。
涙が止まらなくなったのは、まったく眠れなかった夜が明けてからでした。