過ごしやすくなった。

でも、気持ちの良い“秋”は駆け足で行ってしまうからね。

暑さにやられて弱っていた体のメンテナンス今のうちにしっかり心がけよう。


なんて言ってるうちに10月も終わりと、例の“バカ共の騒ぎ”か…。

上は、11年前のイラスト。 下は新作イラスト。


神からの思召しで、我が両親は六つの命を授かった。

ひとつ(2歳違いの兄)は戦争中の医師不足により、たった1歳半で他界。

ひとつ(6歳違いの姉)は中学生の時、風邪ウイルスが心臓に入り生死の境。乗り越え元気になった後は母と一心同体のように暮らし生涯を母に捧げて還暦を前に他界。(すぐに母を迎えにきた)

ひとつ(9歳上の兄)…また…ひとつ(20歳上の姉)。この3年でふたつが、天寿を全うし…。


残されたのが、正月明けに96 ひとり暮らしの魔女姉B(アルツハイマー型認知症と診断された)

そして今年暮れに79のこの婆さん。

わたしゃ 一日おきに魔女姉B宅に顔を出し惣菜届けたり、馬鹿っ話に付き合う。

体は丈夫。服も毎日取り替えてオシャレとグルメに関心が高いB姉だけど、何でもすぐ忘れる。

悲しいけれど仕方ない。


玄関ドア開けて声かけ「お〜い生きてるかい!」

「あいよ!生きてるから返事してるんだよ。いつもありがとね」

これから始まって「美也子そんなに痩せちゃって…どこが悪いの」

わたしゃ病状、わが家の様子など訊かれるまゝの返事。毎回同じ会話(笑)

昨日。午前中に作った巾着煮の、味が染み込むのを待って昼過ぎ届けに行った。

「わ〜美味しそうだ!早速ビール飲みながら食べるよ〜」

玄関の中、上がり框に腰掛けたあと

「そうだ、お姉ちゃん。都々逸を作ったけど見る?」

B姉は、小唄端唄の三味線師匠。粋なものにはウルサイのだ。

「良いね、良いじゃないのさ、見せてよ」


わたしゃスマホを取り出して前回と前々回のブログを見せた。

「こういう粋なのが分かるのは光雄と美也子だけだったね〜」姉、ホロリ。

「あとの2人は真面目人間…あ、でも周ちゃん(甥)がいるじゃん」と私。

甥というより弟みたいな彼は、ベテラン弁護士の衣を脱げば軽妙洒脱な人間で、落語を語ったりもしちゃうのだ。

と、ドアを開けて誰かが入って来た。「こんちわ」噂をすれば影がさす。甥だった。

「今ね、都々逸の話をしてたんだよ〜」と姉。

甥。即座に粋なやつを、ぶつぶつと呟きながら先に部屋に入って行ったわ。

彼は定期的に魔女姉宅を訪れて、財産管理や公的手続きなどしてくれている。感謝だ。


体は元気でも、認知症は進む。

我が相方。筋肉劣化だけでなく最近は、そっちの方も心配になって来ている。

わたしゃ 呆けては いられないのだ。


人間ウオッチングイラスト。