ある月曜日の朝。

「皆さん、おはよう〜!

私、今朝は整形外科の毎週注射の日でさ、あそこ朝8時からでしょ。早起きして行ってきたもんだから時間が余ってね、ここも早く来ちゃったわ」

「あ、〇〇さん。この間はドライフラワーをありがとうございました〜!ほら、うちって1階は足の踏み場もないゴミ屋敷状態じゃん。2階の個室は、そこそこ綺麗にしていても家具の間のカニ歩きの狭さ。唯一の空間が階段ホールなわけ。でね、階段の窓んとこの飾りに、ドライフラワーを足したわよ〜見て〜。あ、見にくい?ちょっと待って。

拡大するからさ。

ね、生花だの造花だのとゴチャゴチャしてるけど頂いた花は真ん中にドーンと飾ったわよ〜。

横の陶器の人形は転居しちゃった〇〇子さんがくれたの、上に吊ってある鳥と一緒に。人形の表情、すごく可愛いよね〜」


「あら、保育園のお散歩の子達が通るわ。幾つぐらいかな、まだオムツしてるから2歳くらい?

うんうん、そう。子供って本当に宝物よね〜。この間もね、実家の墓に月参りに行った時にヨチヨチ歩きの子を見て、もう可愛くって可愛くって…泣きそうになっちゃったわよ」


「え、何!もう決まってるの?紙の保険証は使えなくなるの?

そういえばマイナ保険証とか新聞に出てたけど…見出しだけ見て、よく読んでなかったわ」

「ウッソ〜!私には駄目だわ。銀行のカードは持ち歩かないから良いけど、脳が衰えポイントカードとか紛失するようになってきたし、体中の不具合が進んでいるんだから〜」

「あら、そろそろ10時。

待ち時間も、喋ってると早いわね〜。

あ、筋トレのドア開くわ。さ〜、今日も体動かさなきゃ!」


週3回か4回 わたしゃここでのお喋りで

ストレスを少しだけ解消してるのかもしれないよ。


婆さんの話、あちこちに飛ぶ。


人間ウオッチング イラスト