◆名探偵のいけにえ/白井智之
病気も怪我も存在せず、失われた四肢さえ蘇る、奇蹟の楽園ジョーデンタウン。調査に赴いたまま戻らない助手を心配して教団の本拠地に乗り込んだ探偵・大塒は、次々と不審な死に遭遇する。奇蹟を信じる人々に、現実世界のロジックは通用するのか? 圧巻の解決編一五〇ページ! 特殊設定、多重解決推理の最前線!(新潮社サイトより)
読了。
評判もよくて気にはなっていましたが『人間の顔は食べづらい』のイメージが強すぎて躊躇っておりました。先に読まれたたごさくさんが「グロくない」と教えてくださったので安心して読み始めることができました。それでも、ちょっとグロい表現はありますが、許容範囲。
冒頭から妙にものすごく引き込まれて、久しぶりに早く続きを読みたくてうずうずした本でした。
信仰による特殊条件で、二転三転していく真相。 というか、読み始めに、これは特殊設定なのかなって思ってたんだけど、たしかに特殊設定だった。
多重解決ってすごいなぁ。
後日譚からの展開が面白かったです。
知らなかったのですが、実際にあった事件がモチーフだったのですね。こんな事件が本当にあったことなんて…衝撃でした。
最後に、名探偵の「いけにえ」の意味がわかって、そういうことなのかと納得しましたが、でもなぁ…それってどうなの…。