❻桃太郎、犬、猿、雉
桃太郎が、勇猛果敢に鬼を退治する様子は、まるでカナンを攻めるヨシュアのようでもあります。
ヨシュアは「神は救い」という意味の、ユダヤではよくある名前だそうです。
ギリシャ語では「イエシュア」と発音するそうなので、イエスと同じ名前になります。
ヨシュアがヘブライ語の発音とすると、「ヨシ」という音を含んだ名前も、❹で触れたモーセの「マサ」同様、日本ではポピュラーな名前ですね。(昭和までは…)
使われる漢字も、「正」や「良」など、いい意味です。
ちなみに、聖書でお馴染みのマタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの英語読みは、マシュー、マーク、ルーク、ジョン、
ダビデはデービッド、ペテロはピーター、パウロはポール、ミカエルはマイケル、ピリポはフィリップ、ヤコブはジェイムス、アンデレはアンドリュー…
マリアはメアリー、リベカはレベッカ、ラケルはレイチェル…など、聖書由来の名前はたくさんあり、ヨシュアが「神は救い」という意味があるように、一つ一つの名前に意味があるようです。
ヨシュアはジョシュアになるのでしょうか…
聖書において、
百獣の王、ライオン(獅子)は、ユダヤ人の王様としてのキリストを象徴しています。
『桃太郎』の主人公、桃太郎は、聖書のヨシュア記に登場するヨシュアのような存在であると同時に、ユダヤ人の王である、キリストを示唆していると言えそうです。
イエスはユダ族に属します。
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ユダは、ししの子。
わが子よ、あなたは獲物をもって上って来る。
彼は雄じしのようにうずくまり、雌じしのように身を伏せる。
だれがこれを起すことができよう。
つえはユダを離れず、
立法者のつえはその足の間を離れることなく、
シロの来る時までに及ぶであろう。
もろもろの民は彼に従う。
創世記 49:9-10 JA1955
https://bible.com/bible/81/gen.49.9-10.JA1955
ところで、
新約聖書の四福音書は、
マタイによる福音書が、
ユダヤ人の王であるイエス・キリストを
マルコによる福音書が、
父なる神の僕(しもべ)としてのイエス・キリストを
ルカによる福音書が、
人間としてのイエス・キリストを
ヨハネによる福音書が、
聖霊なる神としてのイエス・キリストを
それぞれテーマにしていると言われています。
そして、4つの生き物がそれぞれのテーマの象徴となっています。
この4つの生き物は、ヨハネの黙示録などに登場します。
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また、玉座の前は、水晶に似たガラスの海のようであった。
この玉座の中央とその周りに四つの生き物がいたが、
前にも後ろにも一面に目があった。
第一の生き物は獅子のようであり、
第二の生き物は若い雄牛のようで、
第三の生き物は人間のような顔を持ち、
第四の生き物は空を飛ぶ鷲のようであった。
この四つの生き物には、それぞれ六つの翼があり、
その周りにも内側にも、一面に目があった。
彼らは、昼も夜も絶え間なく言い続けた。
「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、 全能者である神、主、 かつておられ、今おられ、やがて来られる方。」
ヨハネの黙示録 4:6-8 新共同訳
https://bible.com/bible/1819/rev.4.6-8.新共同訳
四つの生き物は、
ライオン(獅子)
牛
人間
鷲
四福音書のテーマの象徴として…
マタイ→ライオン
マルコ→牛
ルカ→人間
ヨハネ→鷲
『桃太郎』にあてはめてみると…
桃太郎→ライオン
(強く雄々しい王様的な存在。ヨシュア、イエス)
福音書のテーマ【ユダヤ人の王としてのキリスト】
犬→牛
(四足動物で、人間にとって忠実に働く僕のような存在)
福音書のテーマ【神の僕としてのキリスト】
猿→人間
(遺伝子的に1番近い)
福音書のテーマ【人としてのキリスト】
雉→鷲
(鳥類で、翼があって、空が飛べる
天の御使い、聖霊)
福音書のテーマ【聖霊としてのキリスト】
…となります。
『桃太郎 』では、
聖書においてイエス・キリストの性質を象徴する、四つの生き物を示唆するものが、四福音書の順番もそのままに登場してくるのです。