有る程度の予感はあったんだ。
くりむはもう8歳だし、年末辺りから寄りかかるように

なっていたもんね。
でも、一緒に新しい年を迎えられて嬉しかったんだ。
年末に熱を出した時も、足の腫瘍の手術の時も
とても心配だったけれど、みんな頑張って乗り切って
くれたのに。


体は大きいけれど、優しい子だったね。
無関心でいつも「・・・・」みたいな感じで。大物ってイメージ。
今まで、たくさんの仲間を見送って、最後には舐めたりして
挨拶してくれてたけど、こんどはくりむの番になってしまった。
改めて、静かで大人なくりむの存在の大きさを感じたよ。

お別れは哀しいけれど、長く寝たきり状態が続いて
くりむが苦しまなくて良かった。

 

ホームセンターでの出会い

 

2004.12.25.Sat

ず~~~~~~っとロップを見てる女性がいた。なでてる。
で、定員を呼んで飼育方法とか色々聞いていた。
犬を飼っていたが、死んでしまってウサギを探している

とのこと。
定員の説明を聞いていたが、とりあえず間違ったことは
言っていなかった。ケージを開けて、ロップをなでたりしてる。
ロップ・・・いつも寝てるのに、嬉しそうに行ったり来たり
飛び回って。。。やっぱり人に構われるのが好きなんだ。
あんなに嬉しそうにするなんて。。。
女性は、「家族と相談する」ってことで帰ったが
あんなにずっと見てたんなら、買ってくれないかな。

 

2004.12.27.Mon

やっぱり気になってしまって。。。

ロップ、ダメだった。まだいた。
ミニウサギの子供は先週の土曜はたくさんいたのに、

残りは一羽しかいなかった。

ボビー柄の、ちょっと気になっていた大きめのミニも売れてしまった。

ちゃんと飼ってくれて幸せになれればいいな。。。

 

2004.12.31.Fri

予報は雪だった。何となく、自分で決めていたのかも知れない。
朝起きるとすぐに、家の雰囲気を確かめてそお~~~~っと
外の物置から、ケージを出して組み立てた。

布をかぶせて分らないようにした。

何気なく、買い物に行くから買い忘れたものはあるかと聞いて、家を出た。

ホームセンター。まだいた。

ロップはもう1年もここにいる。
ずっとロップの前にいた。悩む。でかい。オス。。。

 

雪はどんどん激しくなると放送有り。

うちの車はそれなりの装備は
していない。早く帰らないと、走れなくなる。
で・・・買ってしまった。

帰ると、すぐに母が来た。「

来たんでしょう。全く・・・今、誰もいないから早くセットしちゃいなさい。聞かれたら、

喧嘩したから別々にしたっていうのよ。どうせ、ウサギの顔なんて覚えてないんだから。」


チビボビーは、自分の立場を気にしてるみたい。

間に布を入れて見えなくした。チビボビーの機嫌をとる。

ロップは本当に穏やかな性格。2時間ほど落着かなかったが、

牧草や野菜をたくさん食べてやっと横になった。

名前、どうしようか。。。
この子は12月生まれの1歳。誕生日は大晦日にしてしまおう。
チビボビーの方が半年お兄ちゃんなのに、子供みたいだ。
しばらく狭いカゴになってしまうけど、ちょっと我慢してね。

 

ホームセンターにいた頃のくりむ

 

 

ホームセンターでのくりむ、ずっと見ていたんだ。
いつかは誰かに迎えられるだろうって。

うちにはたくさんの子がいたし。
でも最後はくりむ一人になってしまって、帰って家族と

相談してくるってオバサンも迎えに来てくれなかった。
いつも寝てばかりいたくりむ。お店で二十歳になってしまってた。大きかったし、どうしても気になって、あの大雪の大晦日に迎えに行ったんだ。

 

うちに来た初日の夕方

 

よく食べる。牧草、リンゴ、野菜など何ももらって

なかったんだろう。いつもペレットだけだった。

しかし、本当によく食べる。
デカい顔だ。。。後ろ足も耳もかなり大きい。

身体は引き締まってるが
身長はボビーより大きいんでは無いか??

夜に、チビボビーと遊んで機嫌を取った後、走らせてみた。
最初は「走る」ということが分らないみたいだった。

1年もケージだけだった生活だもんね。小さい頃から。

しばらく遊ばせてると飛んだり、腰ひねりジャンプしたり

活発だった。

 

2005.01.27

ホント、今朝は頭が痛くて寝たんだか寝てないんだか分らなかった。

昨日、布団に入って電気を消したのは11時50分。
くりむが暴れ出したので、ちょっと注意すると10分ほどで
大人しくなった。やれやれ・・・と思って就寝。

しかし・・・あれはまだ3時過ぎだった。トイレのスノコを

はがす音。また、それをはがしてしまって置き場所に困って、

放り投げる音。
それが自分にぶつかったと言って、怒る。あまりにうるさくて
スノコを取ってしまった。すると今度は、床のあったかの

ヒーターを裏にしたり表にしたり。。。

部屋はあったかいし、あまり利用してないので
取ってしまう。今度は、トイレそのもの。。。ゴ
ムで固定してあるがガッタンガッタンやってる。。。


なだめては注意し・・・なんてやっていたら、5時過ぎ。
何となく静かになったので、やっと眠る。。。

と思ったらもう6時半。


うちへ帰って、入っていた段ボールからひょこっと顔を出して

周りを見渡して。あの時は、チビやまろん、ローズなんかもみんないたっけね。
半日落ち着かなかったけれど、ようやく横になってくれたのは夕方になってからだった。
一緒に新年を迎えたんだよね。

 

うちに来た時は、人間で言えば二十歳。
最初は出してあげれば、ついて歩いて来る子だった。
でも手を入れても、遊ばせててもすぐに組みついて来て
とても血気盛んだったから、去勢手術を。

 

2005.03.01.Tue

今月の連休(土曜)に、くりむの去勢が決まった。
あまり、危険性については心配してないのだがやはり迷った。
チビボビーも来た頃は、カクカクも激しく去勢を考えた。
が、今は、そこそこ落着いてストレスってほどでも無いだろう。

くりむもうちに来て2か月。ちょっとは落着いたが
やはりチビボビーより激しい。大きいし、母など一度

しがみつかれたのが怖かったらしく、あまり出た時には

近寄らない。何もしないんだが
「あのウサギ、ウサギって感じがしないのよ。オスなの!」

と言う。

出すと、遠くにいても一直線に懸命に大きな背中を揺らして
走ってくるモコモコのくりむ。去勢しても、また来てくれるだろうか。

 

2005.03.19.Sat

天気も良く、春めいていて良かった♪
朝は、11時に出発。手術は、15時前後より。
何も知らずに朝ご飯をご機嫌に食べているくりむが可哀想

だった。

病院では、軽く健康診断。体重は3.15キロ。
歯、鼻の色、お腹の具合、肉の付きかたなど丁度いい健康体

と言われた。迎えた時より体重は増えたが、筋肉質で身長からすると今を保てばいいとのこと。

診察台でも、怖がる訳でもなく活発に動くため
先生に「活動的な子」と言われた。入院の部屋では、

すぐにリラックスして顔など洗っていた。
夕方に家に帰るか、二泊三日するか聞かれたが入院を選ぶ。
明日は、お墓参りなので家にいられない。心配。

18時にお見舞い。・・・見た目は元気だが、歩けない。
本人は飛びたいようで、動こうとするがどうも股のあたりが

変みたい。もぞもぞとお尻を浮かせる。抗生剤を飲んで痛みは

そんなに無いらしい。とりあえず慰めて帰る。

 


これは入院中の写真。
それからは性格が変わって、いつも「・・・」って感じで
おっとり無関心な個性に。
それもくりむらしくて好きだった。

 

2005.03.21.Mon

夕方に迎えに行くと、ちょうど夕食をもらう時間だった。
看護婦さん、「あら、くりむちゃーん。ご飯かと思ったら

ママだったね~♪」
だって^^;くりむは、入院時のウサギ・ネコ用の部屋から
一段下の大きな部屋に移されて、私が覗くとグルグル走り回った。

「・・・くりむちゃん、すごい子ですね。あの後ろ足。活発だし、パワーが。。。」

と看護婦さん。

先生が来て、傷の具合なんかを見せようとしたが夕食を
目の前の

診察台に乗せられたのが気にくわなかったらしく、激しく抵抗。

先生、ミミズ腫れを何本も腕に。


かなり元気なので安心。帰ってから、抗生剤をあげたが
すごいパワーで拒否。これから4日間、頑張らないと。。。


くつろぐ、くりむ。大人しそうに見えるが・・・

 

2005.03.22.Tue

お願い、そんなに大したことじゃないの。お互いにヘトヘトじゃないの。。。。
ちょっと甘いお薬を飲むだけでしょう・・・

くりむ、抜糸は終わってないの。
そんなに暴れないで。

(牧草ボールに八つ当たり、この後、ものすごい勢いで

ボールを両手で回し全部牧草は飛んでいった)

通常、ウサギは邪魔なものがあった場合は口でくわえるか
鼻先でどかすが・・・

くりむは片手でどかす。
牧草ボールなどは片手で転がして、別な場所に移す。
それが転がって戻ってきたりするとまた怒ったりする。。

 

 

くりむがいる間に、数羽の子が旅立った。
いつも分かったような顔をして、お別れの時は全員の顔を舐めてくれた。
うさぎなりの挨拶なのだろうか。
ホームセンター生活が長く、いつも人に見られていて何か感じることがあったのだろうか。

 

そんなくりむも、まろんを亡くしたキャロルと結婚。
迫られ迫られ、一緒に暮らし始めた。
全てに無関心みたいなくりむだったけれどそれなりに同居生活を楽しんでいるように見えた。

 

 

子供は苦手だったらしく、ゆきの子どもが勝手に入って行った時は、ひたすら黙って子供の好きなようにさせていた。

キャロルは適当に相手してるのに、どうしていいか分からないような顔と態度で。

一度だけ、子ウサギの頭を舐めていた。




 

 

この直後にキャロルと上手く行かなくなり、また一人生活に戻る。
ちょっと淋しそうに見えた。

 

ん?野菜??

 

人参にバナナ、食べたい~~~~!

 

5~6歳迄はとても元気で、野菜の用意をしていると一生懸命に顔を出したり、扉が閉まっているとガジガジやって、扉をはずしてしまうこともあった。
この一生懸命な顔が好きだった。

あまり激しく動く子では無かったので、写真は多い。
あくびの写真が撮れたのは、今まででくりむだけ。

 

 

6歳の頃に、しこりが肩の辺りに出来た。
心配したが、悪性ではなく脂肪腫で手術。

1年ほど経ってから、反対側にもまた出来る。これはもう高齢になっていたので、そのままに。
ちょっと邪魔な感じにも見えたけれど、あまり痛い思いをさせるのは嫌だった。

 

 

高齢になってから、写真を見ても毛が長くなったように思える。
なるべくブラシをするようにしていた。抜け毛も多い。
若い頃は3.8キロ、最後でも3.2キロと大きな子だった。
ブラシが終わって、仰向けに寝かせると

しばらく寝てるような面白い子だった。

 


ただ、仰向け状態でブラシをしてると、よくオシッコをかけられた。
私の服を噛んで離さないこともあった。
腹いせだったのだろうか??


最後、「キュウ!」と言って月へ帰ったのだけれど、いつもブラシや病院の時は殺されそうな声で「キュンキュン」言っていた。

 

 

 

 

 

 

2011年、晩秋辺りから水飲みに寄りかかるようになった。
とうとう来たか、と思っていた。
今まで健康に過ごして来た子は、大概足腰から来る。

12月に発熱。これには心配したがすぐ元気に。
そして1月の足の腫瘍の手術。

 


これも乗り越えてくれたけれど、体力が奪われたのは確かだろう。

 

 

水飲みに寄りかかると、耳が水に入ってしまうので部屋を加工してタオルを置いた。
それでも1月中旬辺りまでは、トイレには行っていた。

その体力も無くなり、シーツが濡れてしまうので帰るとすぐにシーツを取り替え、お尻を綺麗にして足の包帯交換や消毒という生活が続いた。
手術の傷は綺麗に治ったけれど、足の裏にソアホックが出来た。
それをかばって動く為に、前足にもタコが出来た。
毎晩、そちらの方の治療もしていた。
くりむ、大変だったよね。嫌だったよね。

 

2月に入ると、傷は治って治療は無くなったけれど
前足がダメになった。出しても、倒れたく無いために座ってしまう。


キャロルなどは、つい前みたいに歩いてしまって転んでいたけれど、くりむは無理はしないというか、そうなることも分かっていたみたいだった。
水は、動けないので、もう注射器でしか飲めなくなっていた。

 

 

 

そして最後の一週間は、両側タオルに支えられる生活に。
それでもたくさん野菜は食べていた。
月に帰る二日前までは、普通に野菜も人参も食べた。
亡くなる日の昼は、もう噛む力が無くて3回噛むと
野菜を咥えたままになってしまう。
だから、おいしい野菜ジュースを作ったら
本当にたくさん飲んでくれた。
まだたくさん残っていたのに・・・
何度でも作ってあげたのに・・


 


あの頃天気が悪くて、寒くてね。
少しあったかくなって陽が出たら、もう一度
ベランダから外を見せてあげたかった。

初めて見た外、目を細めて遠くを見てたね。何を考えてたの?くりむ。

 

1年もホームセンターにいて、何でも分かってたようなくりむ。
うちに来て良かった?
今まで、たくさんの子を見送ってくれたよね。
今頃、みんなと会えたかな?
最後は苦しかったの?ごめんね、何もしてあげられなかった。
でも、一人じゃなかったよね。
クロが迎えに来てくれた?

くりむ、本当にありがとね。
茶色いまつげの優しい子だったよね。
また逢おうね。みんなで遊ぼうね。
私だって、絶対そっちに行くんだから。