腕時計としての携帯電話が無いと時間がわかりません。

病室には一切時計がありません。

テレビを付けてもゴールデンは時間が出ません。

全く時刻がわかりません。

消灯以降、看護師さんの巡視もなく、刻々と時間が過ぎて行きます。

眠れないまま夜中にテレビを何度もつけました。

時刻が出てきたのが明け方4時です。

悶々としながらうつらうつらしていると採血などで起こされます。

眠れないと不安感が増します。

明日のこと、今週のこと、今月のこと、近い将来、遠い未来、不安が増すばかりです。

でも「なすがまま」と言う言葉が浮かびました。

まだ来ない未来よりも現実に向かい合おうと考えました。

実際、50年間生きてきて、様々なことが起きました。

そのたびに何となく乗り越えています。

とりあえず、仁和寺展に行こうと訳のわからない結論に達しました。