今日、奈良の御朱印についてこんな記事が出ていました。
社寺をお参りした証しに授けられる朱印。古くからの社寺が多い県内でも、次々に「新顔」が登場している。集めながら巡る「ご朱印ガール」も現れるなど人気を呼んでいる。
奈良市の般若寺、福智院、不空院、白毫寺は、「ぼさつの寺めぐり」と名付けた巡礼ルートを新たに提案し、それぞれ絵入りの朱印をつくった。
朱印に添えられる絵は、般若寺が文殊菩薩(ぼさつ)の乗る獅子、福智院は勝軍地蔵、不空院は弁財天女、白毫寺は閻魔(えんま)王。奈良市の漫画家西村友宏さんが手がけた。
4寺は、興正(こうしょう)菩薩叡尊(えいそん、1201~90)が中興した真言律宗の古刹(こさつ)。今の大和郡山市出身の叡尊は、西大寺を拠点に、戒律の復興、道路や橋の整備、ハンセン病患者の救済など福祉事業に尽くした。
今回の試みは、叡尊とともに活動した弟子の忍性(1217~1303)が近く生誕800年を迎えることなどを記念し、叡尊の心に関心を寄せてもらおうというもの。般若寺から白毫寺まで(約4・8キロ)の地図を用意し、裏面には各寺院の由緒や拝観案内を載せた。
般若寺の工藤良任住職は「真言律宗の、とりわけ生き物の命を大切にする精神に思いをはせながら巡って頂ければ」と話す。
■春日大社 限定「式年造替」記念
奈良市の春日大社は、20年に1度の大改修「式年造替」を記念した朱印を授与している。神様が本殿に戻る来年11月6日までの期間限定だ。
「春日大社」の4字を、藤の花を連ねた藤巴(ふじどもえ)紋と「第六十次式年造替 拝御假殿」の文字が丸く囲むデザイン。広報担当の秋田真吾さんは「春の参拝者の多い時期には、一時20人待ちになるなど列が絶えず、担当者は休みなく書き続けていた」と朱印の人気に驚く。期間限定の朱印を目的に足を運ぶ人もいるという。
■当麻蹶速の塚 相撲のルーツ知って
相撲の開祖と言われる当麻蹶速(たいまのけはや)の塚を参拝してもらおうと、隣接する葛城市相撲館が参拝者に対して朱印の授与を始めた。
日本書紀によると、当麻蹶速と野見宿禰(のみのすくね)の力比べが相撲の始まりとされる。蹶速の墓と伝えられる五輪塔は相撲館の隣にあるが、これまで手を合わせたり花を生けたりする姿はあまり見られなかったという。
朱印の授与は、相撲館の運営を担当する市職員、西川好彦さん(42)が発案。字は相撲字で、自ら筆をとる西川さんは、近くの当麻寺中之坊の写仏道場で練習。松村實昭院主から「朱印は観光スタンプではなく、参拝した証し。よくお参りくださいましたとの気持ちを込めて書いて」との心構えも聞いた。西川さんは「相撲のルーツを知り、蹶速をたたえるきっかけにしてほしい」と話す。
要予約で、相撲館(0745・48・4611、火曜・水曜休館)へ。
葛城市相撲館の御朱印を戴く場合は神社用、お寺用、どちらの御朱印帳で戴くべきか悩んでしまいます。