またまた春の展覧会情報です。
名 称 あべのハルカス美術館 開館記念特別展 東大寺
会 期 2014年3月22日(土)~5月18日(日)
開館時間 火~金 10時~20時、土・日・祝 10時~18時(入館は閉館30分前まで)
休 館 日 月曜休館(但し、3月24日、4月28日、5月5日は開館[10時~18時])
会 場 あべのハルカス美術館 [あべのハルカス16階]
入館料 一般 1,300円 1,100円 (前売・団体)
大学・高校生 900円 700円 (前売・団体)
中学・小学生 500円 300円 (前売・団体)
あべのハルカス美術館(大阪市阿倍野区、「あべのハルカス」16階)では、2014年3月の開館を記念し、国宝、重要文化財を含む東大寺の宝物を公開する特別展「東大寺」を開催いたします。
●日本一高いビル・あべのハルカスに「あべのハルカス美術館」ついに開館!
高さ300メートル、日本一の超高層複合ビル「あべのハルカス」の16階に位置する「あべのハルカス美術館」が、3月ついに開館します。ターミナル立地という高い利便性、都市生活をより豊かにするさまざまな施設や機能を集積していることを生かし、誰もが気軽に芸術・文化を楽しめる都市型美術館を目指します。国宝や重要文化財の展示も可能な本格的な施設を備え、日本・東洋美術、西洋美術、現代アートまで多彩な展覧会を開催、また平日は20時まで開館し、上質で快適な鑑賞の場を提供します。
●開館記念特別展「東大寺」では、重要文化財を含む東大寺の宝物を紹介!
東大寺は、創建以来1250年以上にわたって、わが国の文化、信仰、美術史上において大変重要な位置を占め、また国民に親しまれてきました。本展では、国宝『誕生釈迦仏立像』をはじめ、創建当初の姿を伝える宝物、学問の寺としての伝統を伝える絵巻や古文書、数度にわたる被災からの再興の歴史を物語る宝物など、重要文化財を含む約70件を精選して展示し、いつの時代も朝廷・幕府から民衆まであらゆる人々とともにあった東大寺の姿を紹介します。
「あべのハルカス美術館」開館を記念した本展で、身近に宝物を拝観していただき時代を超えた普遍の美や作品を生み出した人々に思いを馳せてください。
みどころ
・誕生釈迦仏と善財童子
あべのハルカス美術館の誕生を記念して、奈良時代の天平彫刻を代表する金銅仏である誕生釈迦仏立像が展示されます。おおらかでふくよかな子供らしい姿は、見る者が思わず微笑んでしまうような愛らしさです。東大寺の中心的な教えである『華厳経』に説かれる善財童子の姿もまた愛らしく、悟りを求めて旅を続ける童子を応援したくなります。
・仏像の数々
東大寺には人々に親しまれている多くの仏像があります。今回はその中から「試みの大仏」と呼ばれる弥
勒仏坐像、鎌倉時代の快慶の手になる美しい地蔵菩薩立像、五劫ごこうという長い時間思惟を重ねているうちに髪の毛が伸びてしまったことを表す五劫思惟阿弥陀如来坐像ごこうしゆいあみだにょらいぞうなど興味深い仏像が出品されます。
・東大寺に関わった人々
東大寺の創建や大仏造立に関わった「四聖ししょう」と呼ばれる聖武天皇、菩提遷那ぼだいせんな、行基、良弁。復興に関わった重源や公慶、さらに空海や聖宝といった平安時代に東大寺に密教を導入した人々など東大寺に関わった人々やゆかりの宝物を紹介し、スケールの大きな歴史の流れを振り返ります。
・東大寺の伝説と絵巻
東大寺では主要な堂舎の復興勧進に関わって東大寺の歴史や伝説を語る多くの絵巻が作られました。特に室町時代には南都絵所と呼ばれる、奈良で活躍した絵師たちの手になる色鮮やかな絵巻が作られ、復興勧進で喜捨を募る場で絵解きされました。それらの絵巻は、東大寺の豊かな物語を見る者に生き生きと語りかけます。
主な展示作品
第1章 東大寺創建と東大寺の伝説
東大寺創建以来の伝統や伝承を物語る作品を紹介します。仏生会ぶっしょうえの本尊誕生釈迦仏立像・灌仏盤は、東大寺の創建当初の歴史を語る上で欠かせない作品です。東大寺の創建に尽くした人々を紹介する作品、鑑真和上と日本初の戒壇の創設に関わる作品、現代まで続く修二会しゅにえに関わる作品、さらに後の復興勧進に際して制作された、創建当初の東大寺に関わる伝承を物語る縁起物を展示します。
第2章 教学興隆
学問の寺としての東大寺において華厳けごん研究など教学の興隆の中で作られた作品や平安時代に入って空海らにより密教が伝えられてからの信仰に関わる作品により構成します。 奈良時代以来、東大寺の教学の中心であった華厳教学に基づいて制作された数々の作品、特に愛らしい善財童子の登場する作品やさまざまな造形を生んだ密教の舎利信仰に関わる作品を展示します。
第3章 復興の歴史
焼亡のたびに重源ちょうげんや公慶こうけいらが中心となった朝野を挙げての勧進により復興される東大寺の有様を伝える作品や、復興の中で制作された作品により構成します。治承4年(1180)平重衡しげひらの兵乱により伽羅の焼亡など甚大な被害をこうむりましたが、その後、重源の勧進によって東大寺は復興されます。これら、重源の活動を紹介する作品、そして鎌倉時代の美しい仏像とともに復興していく東大寺の様子を伝える作品、さらに室町時代末期に三好・松永の兵火で再び罹災した後、江戸時代に勧進復興を果たした公慶と復興の有様を紹介する作品を中心に展示します。
主要展示佛
国宝「誕生釈迦仏立像・灌仏盤」 奈良時代
国宝「木造重源上人坐像」鎌倉時代
重要文化財「木造地蔵菩薩立像」快慶作/鎌倉時代
重要文化財「木造弥勒仏坐像」平安時代
お父さん、またも登場です。