東京で大雪が降った14日は朝4時に家を出ました。
歩いて40分ほどの競馬ファンにはおなじみの駅に向かいました。
4時時点で既に雨が降っていました。
距離がある旅行に出るので競馬場前にある馬頭観音堂で旅行安全の祈願をしてからと思いました。
馬頭観音堂には先客の猫がいました。
雨宿りをしていたのでしょう。
私が来たお陰で逃げてしまいました。
今回は雪が降ると予想される標高が高い場所が目的地です。
いつもよりお賽銭をはずみました。
ところが、私の投げたお賽銭は箱の上部に当たり、地面に転がってしまいました。
周囲は真っ暗闇です。
転がり落ちたお賽銭など全く見えません。
残念ながら3秒で捜索は打ち切られました。
明るくなったときに誰か見つけた人がお賽銭箱の中に入れていてくれると有り難いのですが。
まかり間違って、「競馬が的中しますように」と祈願にきた人にネコババされて軍資金になってしまわないかと嫌な予感が頭を占めながら駅に向かいました。
乗車券は予めネットで経路を指定して予約し、駅の自販機でクレジットカードを使い前々日に購入しています。
これから雪の中を彷徨うことを思うと払い戻しが頭の中をよぎりました。
最近の切符の自販機は払い戻し機能もあります。
これを使って払い戻せたら旅行を取り止めようと思いました。
払い戻しボタンにタッチして切符が取り出し口から吸い込まれました。
ここまでは順調です。
すると画面に「クレジットカードで購入した乗車券の払い戻しは駅係員まで申し出て下さい」と出てしまいました。
と同時に「この乗車券はお取り扱いできません」と静寂のなかに大きな冷たい声が自販機から発せられました。
みどりの窓口が開いていないので、たぶんクレジットでの
払い戻しは無理でしょう。
気が進みませんが旅行決行となりました。
自販機の声を聞いて「俺の出番かな?」と言うような顔をした駅員さんが自動改札に切符を吸い込ませた私を怪訝そうに見ていました。
立川まで出て、始発の中央本線の大月行きに乗りました。
ウトウトしていつの間にか神奈川県を過ぎて山梨県に入っていました。
外を見ると雪が降っています。
終点大月から甲府行きに乗り換えました。
(甲府行きの車内から)
甲府駅ではもう5cmくらい雪が積もっています。
前途多難な先行きに不安になりました。
ジャンパーのポケットから「ついて来なければ良かったよ、ボール」という声がしました。