こんな記事を見つけました。
薬師寺(奈良市)所蔵で、江戸時代の仏像と伝わっていた木造十一面観音菩薩像(像高53センチ)が、実際は約千年前の平安時代の聖観音(しょうかんのん)菩薩像だったことが分かり14日、同寺が発表した。修復のため仏像に貼られた和紙をはがした結果、江戸時代に改造されていたことが判明。同寺は「リニューアルして逆に古くなりました」と驚いている。
同寺によると、この仏像は、和紙を貼り彩色を施す江戸時代の技法が使われていたことから当時の十一面観音菩薩像とされていた。同寺の大宝蔵殿で保管していたが、両腕がなくなり鼻が欠けるなど傷みが激しくなり、修復と調査を「矢野造形技法研究所」(京都府木津川市)に依頼した。
ところが、同研究所が和紙をはがして調べた結果、ヒノキ材の一木彫で全体の造形から平安時代中期の仏像と判明。さらに奈良国立博物館文化財保存修理所(奈良市)の平成20年4月からの調査で、仏像の頭頂部が切断され、江戸時代に十一面観音菩薩像に改造された形跡があり、平安時代の制作時は聖観音菩薩像だったことも分かった。
同修理所が約2年間かけて頭頂部や両手を補完するなどして復元。台座や光背も新調し、今月26日から薬師寺東京別院(東京都品川区)で公開される。
同博物館学芸部の鈴木喜博上席研究員は「信仰の対象の変化で江戸時代に改造されたのだろう。平安中期の仏像特有の肉感的な表現に蘇った」と話している。
期間は3月6日(日)までです。
薬師寺東京別院のHPには詳細がまだ出ていません。
薬師寺東京別院のHPは↓
http://www.yakushiji.or.jp/index2.html