三重県菰野町にありますパラミタミュージアムで上記展覧会が開催されます。
期間 2012年8月30日(木)~10月10日(水) 会期中無休
当館は、平成24年に開館10周年を迎えることとなりその記念展覧会として地域ゆかりの奈良のお寺大安寺( だいあんじ) と観音さまの展覧会を開催いたします。
北勢地方には、いなべ市大安町という町があります。この町名は昭和34年に南都大安寺の食封が「員弁郡宿野原 (いなべぐんすくのはら)」にあったことにちなんで名づけられたのでした。
大安寺は聖徳太子の建立した熊凝精舎(くまごりしょうじゃ)がその濫觴(らんしょう)と伝え、国家的な規模で 建てられた最初の大寺である百済大寺(くだらのたいじ)、天武天皇の高市大寺(たけちのたいじ)、大官大寺(たい かんたいじ)を経て奈良時代には大安寺として平城京に建立されました。天武天皇と聖武天皇の時代には、寺領として北勢地方の所領が寄進され、この地域と大安寺は強い絆で結ばれることになりました。
この展覧会では、大安寺の名宝観音菩薩と当館の名称「パラミタ」の由来となった『般若心経』の経主(きょうしゅ) である観音菩薩にちなんで、大安寺の至宝と観音さまの名作を展示させていただきたく考えております。
おそらく、観音菩薩ほど私たちに身近な仏さまは居られないでしょう。じつは、世界中を見渡しても、日本ほど 観音菩薩が沢山制作された国はありません。なぜ、わが国にだけこれだけ観音信仰が盛行したのでしょうか。
本展では、地元ゆかりの大安寺の名宝と歴史、そしてわたしたちにとって、もっとも身近な仏さまである観音菩薩の名作を展示し、その中に日本の心の原点を探ってみたいと思います。
第1部 郷土ゆかりの大寺-大安寺の寺宝と歴史-
いなべ市大安町の町名の由来となった大安寺は、南都随一の格式をもった大寺でした。第1部では、大安寺の観音さまを中心に、『大安寺伽藍縁起并流記資財帳(だいあんじえんぎならびにるきしざいちょう)』などの関連資料を展示し、大安寺の歴史と美術に触れます。
第2部 観音菩薩の名宝
全国の観音菩薩の名作を展示し、日本人の信仰の原点と心のふるさとを探ります。
第3部 郷土の観音さま
第3部では南都で生まれ、京都で育まれた観音信仰は、やがて伊賀を経て伊勢国にも達しました。郷土の仏さまの名品を展示します。
第4部 円空の観音さま
東海地方に多数分布する円空仏のうちから、観音菩薩の像を展示します。
大安寺からは馬頭観音様(通常3月1日~3月31日まで御開帳)、不空絹索観音様、楊柳観音様がお見えのようです。
一番の注目は置恩寺(奈良県葛城市)の十一面観音様です。
置恩寺の観音堂に祀られているようですが、無住のためなかなか拝観できないようです。
パラミタミュージアムのHPは
http://www.paramitamuseum.com/top.html
駅からのアクセスは良いのですが、駅に行くまでのアクセスが厳しいです。