Gさんがライトアップがあると教えてくれたお寺です。
せっかくライトアップがあるのですから、翌日の夜に行こうと思いパスしました。
そして三千院を過ぎたところを左に曲がりました。
タバコが切れて、三千院前のどのお店にも売っていなくて寂しいなぁと思いながら坂道を上がって行きました。
やがて来迎院が見えました。
天台声明で有名なお寺です。
20年以上前にこのお寺で天台声明のカセットテープを買いました。
今は実家のどこかにあります。
参拝者は誰もいませんでした。
受付を済ませて坂を上がると本堂が見えてきました。
本堂内には平安時代の薬師如来、阿弥陀如来、釈迦如来の三尊がいらっしゃいます。
誰もいない本堂に上がって、ゆっくりと対面できました。
自分がルパンだったら危険だと感じる静けさでした。
本堂を出て、左に行くと天台声明を確立した良忍上人のお墓があります。
鎌倉時代に作られた三重の石塔です。
来迎印を左に行くと音無しの滝があります。
音無の滝は声明の良忍上人が声明の練習をしていたとき、滝の音が音律に同調して音が消えて無くなったことからこの名前がつけられました。
滝に行く途中で1,2本しか吸っていないタバコの箱、ライター、携帯用灰皿の3点セットを拾いました。
何だか変な偶然です。
来迎院で「タバコが吸えますように」なんて祈ってはいません。
お茶目な仏様のイタズラと思い、また美観を損ねるので全て拾ってカバンの中に入れました。
音無の滝では一眼レフおやじが滝の前に陣取って全然動きませんでした。
自分の写真のためなら他人なんてお構い無しです。
何となく気分が悪くなったので、そそくさと元の道に戻りました。