泉涌寺で御開帳がありました。

法性寺の特別拝観に行かれる方が多いと思われますのでご紹介します。

慶祝 舎利殿特別御開帳並びに鳴龍体験~皇室の菩提寺 御寺 泉涌寺にて 12年に一度の特別公開~


期間:平成24年4月1日~30日


■舎利殿(しゃりでん)
お釈迦様が説法を説かれたお口元付近の骨《仏牙舎利》を安置するお堂。数多くの説法をされた口周りのお骨は仏教では特に重要視されています。寛永十年<一六四二>に京都御所にあった建物が移築されました。内々陣の宝塔内に三国伝来(印度→支那→日本)の仏牙舎利が安置されています。左右には、南宋から請来した月蓋長者像と韋駄天像が祀られ舎利を守護されておられます。お釈迦様の骨《舎利》が盗まれ、それを韋駄天が取り返す謡曲『舎利』のモデルとなったお堂です。現在のコンサートホール等の基となる反響音を重視した作り。お釈迦様の眠りを妨げないよう、通常非公開。


■鳴龍(なきりゅう)
舎利殿の天井に描かれた狩野山雪作『蟠龍図』(正保四年<一六四七>)。堂内で手を叩くと龍が鳴くような不思議な残響音があることから、「鳴龍」と呼ばれています。十二年に一度の辰年に特別公開を行っています。


■舎利殿概要
建物(御所より移築):寛永十年<一六四二>
本尊:『仏牙舎利』(請来:寛喜二年〈一二三〇〉)
脇佛:月蓋長者像・韋駄天像(共に重要文化財)
天井の龍『蟠龍図』:狩野山雪作(正保四年<一六四七)


■龍について
龍は吉兆の代表です。また、海や川・天候をあやつる神獣でもあります。
お釈迦様と縁が深く、ご生誕の時には清浄な水でお釈迦様を清め、そして、悟りを開かれた時には屋根となって七日間降雨からお釈迦様をお守りしました。その後、仏法の守護者として神となり、寺院の天井に多く描かれるようになりました。
ご利益は多岐にわたります。邪や厄災を退け守護する力をお持ちですので、あらゆる願い事にご利益がありますが、特に厄災消除・当病平癒・家内安全などにご利益があります。
鯉が川を逆昇り竜門という激流を登りきると龍に成るという伝説があり、これを『登龍門』といいます。転じて出世・栄達をもたらしてくれる神となりました。
昔は農業が経済のほとんどでしたので、干ばつになりますと現在の不景気以上の影響が日本中に広がっていました。龍は天候を制御する力を持っていますので、日本が豊かになるも飢饉になるも龍神様しだいということで五穀豊穣のご利益も龍に願われています。
始皇帝の時代にある女性のお腹に龍が入り、そこから劉邦が生まれたという伝承から英才と子宝のご利益も知られています。
天皇陛下のお顔を「御龍顔」とも言うように天子様を表す姿が龍でもあります。


■舎利殿特別参拝・鳴龍体験  
志納料お一人500円、特別散華付(伽藍参拝料は別)


重要文化財の月蓋長者像と韋駄天像が気になります。


2007年に有名な楊貴妃観音様とともに重文指定されたようです。




もぐじのブログ


左側が月蓋長者像で善光寺の由来にも出てくるようですね。