毎年文化の日に東京都府中市で2体の阿弥陀如来様が御開帳になります。

2体とも重要文化財に指定されています。


私は毎年のように訪ねています。


今年も時間があったのでお参りに行きました。



まずは競馬でお馴染みの府中本町駅から徒歩2分の善明寺です。


ここの収蔵庫に大変珍しい阿弥陀如来様がいらっしゃいます。



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(ポストカードより)



上の写真ではわかりにくいですが像高が1m70cm、体重が380kgもあります。


しかも鉄で出来ています。


鉄仏では日本最大だそうです。


お相撲さんが座っているような感じです。


悪い奴が来たら押しつぶしそうな感じがします。


残念ながら収蔵庫の外からしか拝観できないのですが、その大きさはよくわかります。


体内仏である像高1mの鉄仏の阿弥陀如来様も横に立っていました。


昔は武蔵国分寺付近にあったようですが、江戸時代には大国魂神社に移され、神仏分離でここ善明寺に移されたそうです。



続いては京王線多磨霊園駅から北東に歩いた場所にある上染谷不動尊に行きました。


そこにもう1体の善光寺式阿弥陀如来様がいます。



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(ポストカードより)



この像は新田義貞の家来の里見義胤という方の守り本尊だったそうです。


分倍河原の決戦の後にこの近くのお寺に奉安されたそうですが、神仏分離で行方不明になってしまいました。


徳川家達という方の手に入ったときに夢枕で「上染谷に帰りたい。」と訴えたために再びこの地に帰ってきたそうです。


善光寺式なので脇侍の観音・勢至菩薩様もいたはずですが行方不明のままです。


この2体も「上染谷に帰りたい。」と枕元に立ってもらいたいです。


不動堂ですので円珍作と言われるお不動様もいらっしゃいます。


どう見ても江戸時代作のようですが・・・。


この阿弥陀様は少し離れた上染谷八幡神社の所有となっています。


実際には地元の方々によって小さな祠で大切に守られている阿弥陀様です。


東京近郊の自宅近くにこのように地域によって守られている阿弥陀様がいらっしゃることを誇りに思います。