小学生からアメフトを始める少年は多く、小中学生はまず高校アメフト選手を憧れて目指す。
もちろんその先にあるのはプロ選手という夢。
そのプロへの道は、もちろん険しい。
高校でアメフトをする選手のうち、大学チームに迎え入れられて大学アメフト選手として続けていける数は、多くない。
そうして限られた選手が大学でアメフトを続け、卒業時にドラフトなりでプロに入れる数は、これまた限られる。
更にプロチームに入り、先発メンバーとして、チームの要であるクォーターバックを勤めるのはNFL32チーム32名。
NFL32チームの先発クオーターバック32名中、息子が通う高校出身の選手が2名いる。
この32名中2人だけが同じ高校出身で、広いアメリカ、同じ高校から2名もプロの先発クォーターバックを勤めているという事実でさえ、珍しい事らしい。
それだけでも母校の誇りで語り草だったのが、今日、この2名のチームがプレイオフで対戦することになった。
こういうの、1974年以来のことらしい。
1996年に高校をテキサスチャンピオンに輝かせたドリュー・ブリーズ34才。
2006年に州チャンピオン戦まで進み惜しくも準優勝だったニック・フォールズ24才。

ブリーズはニューオーリンズ・セインツで既にプロ優勝、MVPを手にしている。
10才若いフォールズはフィラデルフィア・イーグルスでプロ2年目のルーキー。
この同じ高校出身の2人が率いるセインツVSイーグルスの、プレイオフ戦。
試合はテキサスから遠く離れたフィラデルフィアでの開催ではあるが、もちろん母校である高校では大騒ぎ。
スポーツバーで「みんなで試合を観戦しよう」というパーティーイベントまで催され、盛り上がる。
普段、プロのアメフト試合は、スーパーボウルのTV中継くらいしか見ない私も、やっぱり興味をそそられ観戦。
試合は、セインツのリードで最終クォーターを迎え、イーグルスがタッチダウンを決めて逆転。
ただ、セインツの攻撃の残り時間は充分にあり、再逆転も充分にありうる、最後まで結果が解らない良い試合。
結局、残り3秒でフィールドキックを決めたセインツが逆転勝利。
10年差の、高校同窓対決は、先輩の貫禄勝ちというところ。
どちらも応援する母校応援団も「若いフォールズはこれからいくらでも勝利を味わうチャンスがあるはず。ブリーズが勝って良かったんじゃない」という、充実のゲーム鑑賞でシャンシャン。
珍しい、高校先輩VS後輩対決なプロ・アメフト試合を見届けた、そんな今日。